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どうか神様 生きる力をください

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生きづらいこの世の中で、生きていく
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#感情

透明に溺れて

すごく悲しい時に、大丈夫、あなただけが辛いんじゃないからって 落ち込んでどうしようもない時、ほら、前を見て進まなくちゃって 絶望で心が追い付かない時、みんなそうよ、そうやって強くなるのよって 声にもならないくらい辛くて胸が痛くても、新しいステージへ行く準備ができたのよって それでも心は海の中で、静かに漂うクラゲのように 「そうじゃない気がするんだ、そこじゃない気がするんだ」 とつぶやく自分がいる 透明な心を、海の流れに委ねて漂いたいだけなのに 悲しくて落ち込んで絶

赤いクレヨン

赤いクレヨンが一番になくなる 感情がぐちゃぐちゃになった日は ぐちゃぐちゃの心を絵にする 右から左へただ線を引くだけの作業は 私の心を落ち着かせるスイッチでもある 嫌なことがあったり、キツイこと言われたり 回りの気遣いでさえ、嫌味に捉えてしまう時だって そんな自分にため息をついた後は こんな世界におう吐したい気分になる だから気持ちを紙に殴り書きする 赤いクレヨンは私の血かもしれない それを見れば傷つけなくて済む気がして そんな私を2歳の姪っ子が 「いちご、いちご♪」って

裏返る感情

飲み込む、苦いコーヒーのような味 味わうこともなく、一気に飲み干す 望まれているように、望んだ形で 言葉と感情が裏返し まるでオセロのように 言葉が光なら、闇が黒で 一面を黒が覆う 飲み込む言葉があるたびに 感情が一つ、また一つ 僕の3手先をいつも読み 四隅を埋める為に僕を追い詰める 逃げ場をなくした僕は中に逃げ込み 自ら四面楚歌となる ゲームは終わってないけど 勝ち誇り四隅から満足げにニヤついている だから僕は弱気な顔のまま 少しずつ白くする そうして打つ手なくな

落葉樹

もう春だというのに、木は芽を出さない 湧き出た感情は枝分かれし 私の複雑な心のように自由に、不自由に伸びる 感情の吐き出し方が解らない、私みたい 落葉樹のように、春が来れば葉を茂らせ 青々とした木になると思っていたが 私は感情を失い、枝分かれがさらけ出されている いつになれば私に春が来るのかと願っていたが 落葉樹も、なかなかに美しいと思った いろんな経験をいろんな感情とともに 複雑に、でも丁寧に枝を伸ばした私の姿は 想像以上に育ち、芽を出そうと待ちかねている だか

盾の向こう側

「大丈夫」それは一種の呪いだった 一人で平気? 「大丈夫です」 これもお願いできる? 「大丈夫です、やっておきます」 今から飲み会だけど来るよね? 「大丈夫です、すぐ行きます」 今日は彼氏に言われた 最近疲れてるけど大丈夫? 「大丈夫です、あ、うん。大丈夫」 大丈夫って言えば丸く収まる 全部うまくいく 大丈夫、大丈夫だよ、大丈夫だからね 自分への呪い 避けて、避けて、壁を作って 言葉に隠れて、心を守って 「大丈夫」のマントを纏い 真実から目を背けて 静かな声で囁く

感情の灯火

感情が爆発するとき、それはいつだっただろう? その時の気持ちはどこへ行っただろう? その瞬間の輝きは、今も心に留まっているのに。 あの瞬間、生まれた感情は時の流れとともに彷徨う。 怒りも、悲しみも、情熱も、 すべてが過ぎ去り、風に消えてしまうというのに。 今、心は燃えている。 恐れをどこで消化すればいいのか? どうすればその情熱を追い越すのか? その時の気持ちはその瞬間(とき)に吐くとしよう 思い出すらなくなる前に。 あとがき 感情は新鮮なうちに吐きだそう 良いも悪い