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マーゴット・ロビーのキレッキレのアクションが楽しめる映画「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」感想

TOHOシネマズ上野にて鑑賞。いわゆるDCエクステンデッドユニバース(DCEU)作品ではあるもののMCUほどうまくいっていないと思いつつ鑑賞してきました。この作品はMCUのように他の作品を観ていないと内容やキャラクターがわからないということは全く無く、ちゃんと解説が入るので単品で楽しめる作品だと思います。ネタバレせずに感想を述べていこうと思います。

まずこの作品の一番の見どころはマーゴット・ロビー演じるハーレイクインのアクションだったと思います。日本だと上映が遅れるせいでスキャンダルで意欲的なアナウンサーを演じていたマーゴット・ロビーがいきなりキレッキレのアクションを演じているのは少し戸惑いましたがとにかくアクションシーンがどれも良かったです。これは「ジョン・ウィック」の監督のチャド・スタエルスキが加わったことが非常に良い貢献をしたと思っています。また今作は女性ヴィランであることもちゃんと生かした強靭というよりしなやかでスタイリッシュな格闘シーンを観客に飽きさせない適度な時間と間隔で見せてくれます。序盤の物語の導入部分ではハーレイ・クインが今までに恨みを買っていた多くの敵(男性)からあの手この手で逃げていくシーンはこち亀の両さんがボーナスを商店街のつけをためている店から追いかけられるシーンを思い出してしまいました。演出についてはデッドプールのようなある場面を先に見せて時間を巻き戻してそこに至るまでを描くというようなものになっていてこのあたりは賛否が分かれる部分だと思いますが、自分はその他のコミック調の演出と合わせて漫画チックな雰囲気がでるので悪くない演出だと思いました。

個人的に観ていて好きに慣れなかった点はストーリーが単調であることと強い女性を描くためなのか男性が無能すぎる演出になっていたところです。ストーリーが単調であるのはアクション映画が基本であることを踏まえると仕方ない部分はあると思うのですがもう少しひねりがほしかったと思います。また男性が無能すぎるという点はこの映画は男性からの開放というのがテーマの一つだった思います。しかし男性キャラが基本的に無能すぎてこういう結末になって当然という感想しか出てこず、男性から自立する女性というより自滅している男達の映画という印象をもってしまい、結果としてテーマが弱まってしまったような気がします。まぁもともとヴィラン同士の争いなのでしょうがないですが、ブラックマスクは狂気と冷静さを併せ持つ強敵であるほうがテーマが強調された気がします。

ただこれらを差し引いてもアクションが楽しめるという点でおすすめの映画でした。

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