見出し画像

看護学校を中退した話。


⚠️このnoteは暗い表現が含まれています。

気分が落ち込んでいる時に見るのはおすすめできませんのでご注意ください。

         ↓





 「看護師」というお仕事。みなさんは、どのようなイメージを持たれますか?

 高収入? 白衣の天使? 胸を張って言える職業?

 今回は私が、看護師国家資格試験まで残り6ヶ月のところでメンタルが折れて挫折し、看護学校を中退した話です。

 時は2018年。妊婦さんや新生児を対象とした母性看護実習中のこと。私の知識不足が原因で、担当教員にめちゃくちゃ詰められた日がきっかけだったと思います。
 学校を中退した要因はそれ以外にたくさんあります。

・実習記録と事前学習で睡眠時間が取れていなかった
・教員や実習担当看護師、実習メンバーとの人間関係
・学校に通いながら看護助手として働いていた際に、一緒に仕事をしていた先輩看護師からのパワハラ
・言い表せない孤独感と劣等感とどうしようもない不安
・勉強ができない自分の存在価値の無さ
・地方に引っ越して学校に通っていたため、車に乗らなければ遊びに行けず気分転換ができない
・学校と職場以外に交友関係が一切なく、誰にも相談できない
・社会人から看護学生になったので絶対に辞めるわけにはいかない、実家に帰ることはいけないという思い込み
・とにかく自分のことで一杯一杯

 それら全てが重なっていた当時の私は、気づけば毎朝玄関に立つと吐き気がするようになっていました。
常に喉に何かが引っ掛かっている感覚があり、お腹が空かず体重はどんどん減少。吐き気を抑えるために無理やり喉に手を突っ込んで吐き出そうとしても、何も食べていないので苦い胃液(おそらく胆汁?)しか出ない。
毎朝スッピンで髪を整える余裕もなく、顔色も悪い状態で実習に向かっていました。
 実習のお昼休憩では一人で学校のトイレの個室に篭り、壁や扉に頭突きをしながら「死にたい、死にたい」と、号泣。その後は水で顔を洗い、何事もないように病棟へ戻りました。(今考えるとこの時点で精神状態がおかしいですね)
 自宅で一人過ごしていると、希死念慮も涙も止まらないので「いのちの電話」にかけて助けを求めましたが…。(いのちの電話についての話は、また後日noteに書きます)

「もう二度と目を覚ましたくない、逃げたい。

死にたい。」

 そんなわけで精神的に追い詰められた私がとった行動は、OD(オーバードーズ)でした。何もかもから逃げたしたくなり、お酒と睡眠導入剤、その他家にある薬をかき集めてまとめて大量に飲んだのです。
 睡眠導入剤は私が心療内科や精神科を受診してもらったものではなく、以前実家に帰省した際にがん治療中の母が持っていたものをこっそりくすねたものでした。
※他人の薬は飲んではいけません
(当時心療内科は1ヶ月以上の予約待ちで、受診することもできなかった)
 睡眠導入剤を大量に飲んだとしても、それだけで簡単に死ねるようにはなっていません。もちろん、看護学校ではそのことについても勉強していました。

 

 「それでも今から逃げ出せるのならそれでいい。何か起きて、死ねないかな。」


 その後、学校に来ず音信不通になった私を心配した教員が自宅に訪れ、意識朦朧な私とODの残骸を発見。
(チャイムに気づき、無意識のうちにフラフラになりながら玄関の鍵を開けていたそうです)
そのまま教員に連れられ実習先の病院を受診、しばらく学校を休むこと&留年が決定。
実家に一時帰省し、以前社会人だった際に通院していた心療内科に再び通いだすことになったのでした。

 「もう無理だ、留年したとしてももう一度頑張ることは私にできない」


 当時私が通っていた看護学校は2校あり、まず1校が准看護師養成所で2年勉強と実習と試験→准看護師資格を取得。別の看護師学校養成所2年課程に入学し、1年半学校に通って勉強と実習を行っていました。
 そして看護師国家試験まで残りあとたった6ヶ月、という時期にメンタルがぽっきり折れました。
 休学が決まった後、学校に呼び出された母と私は教員と3者面談を何度も行い「1〜2年休学することも、一つの手だよ」と数回に渡り諭されました。
 しかし、「これ以上頑張ったら、私は壊れてしまう。このままだと自分で自分を殺してしまう。もう無理だ。」と思い、周りの意見は一切聞かず看護学校を自主退学しました。


看護学校を退学して、それから

 退学後に何をしていたかというと、正直ほとんど覚えていません。とにかくずっと自宅のベッドで寝たまま過ごしていたと思います。
 心療内科では医師の前で号泣することもしばしばあり、その度に「また他人に迷惑をかけた、こんな自分なんて消えてしまえばいいのに」と考えていた気がします。ご飯も当時食べていたのか、眠れていたのかも不明ですが、1週間に1度のペースで通院していたと思われます。しかしふとした瞬間に、学校でのことが思い返されて苦しくなり、「自分には存在価値がないんだ」「もう死ぬしかない」と自宅のベッドにあるカーテンを止めるやつ(名前がわからない)をドアノブにかけて首を吊ろうとしました。ふわふわして意識が遠のいていく中で、「これ、このままやると、死ぬな。」と悟るものの「遺体を見つけた家族に与えるトラウマ、後片付け(糞尿垂れ流し)は大変だろうな…もし失敗したら、精神科に入院になるのかな‥」と思い、やめました。
精神科の病棟には実習で行ったことがあるため、絶対に行きたくなかったんです。
あと純粋に死ぬのは怖かった。
 
 それから今、こうやって落ち着いて冷静に当時を振り返りながらnoteを書けるようになるまで、およそ5年半〜6年かかりました。年月の流れ、早すぎる。

 どうやって立ち直ったか?

 1番は、家族がサポートしてくれたおかげだと思います。私の母と姉も医療関係者で、特に姉は私と同じように働き出してから精神的に参ったことがあったため、ベッドに寝たきりの私の様子を否定をする様子はありませんでした。母方の祖父も、何もできない私に対して文句を言うこともなく、むしろ一緒に過ごす時間が増えて喜んでくれていました。ゆっくりする時間を与えてくれた家族に感謝‥
 当時の記憶が本当にうっすらとしていてあまり覚えていないのですが、とにかくひたすら寝ていました。起きていると自分のダメさをひしひしと実感し、辛くて苦しくて泣いてしまうため眠って意識を失くすことでなんとかやり過ごしました。あと、なぜかホラーゲーム実況を真っ暗な部屋でめちゃくちゃ見ていました(笑)
引きこもりになった私の気分転換をかねて、家族と姉家族に連れられて行った遊園地でたまたま猿のショーを見たのですが、「猿でもこうやって人前に立って芸を披露しているのに、私は何もできない出来損ないだ」と猿と自分を比較してなぜか号泣したのをよく覚えています。

「とはいえ、自宅にずっといても穀潰しになってしまう…とにかく家族に迷惑をかけないように、何か仕事をしなければ」と思うものの、外に出るのが怖くて何もできない。買い物も行けない。
 そんな私は、「もう2度と外に出て働きたくない。自宅で自分の得意なことを発信することならできるのではないだろうか?そして好きなことでお金もいただけるようになれれば外で働かないことも叶うのではないか?」と真剣に考えてYouTuberになりました。(唐突)
(※YouTuber活動については後日記事にします)

 ‥かなり割愛しますが、なんやかんやあり今は母屋の祖父母の介護をしながら、隙間時間でnoteを書いています。今現在の主な収入源は
•フリーのイラストレーターとしてのお仕事
•YouTubeの広告収入
•視聴者さんからのご支援
•ハンドメイド商品の販売
など、様々なことをしながら家の裏が山のド田舎で細々と暮らしています。元々遠くに出かけたり、ブランド物を買うことに全く興味がないため、必要最低限の出費でなんとかなっています。

 看護学校、中退したけど勉強しておいてよかった

 2024年4月初めに、父方の祖父(99歳)が腰椎椎体骨折で緊急搬送されました。元々他人に何かをされるのが大嫌いな祖父は、看護拒否が起こり入院は不可。
そのまま自宅に帰宅し、在宅介護が開始しました。
 最初の方は慣れないため家族も戸惑いましたが、帰宅して2週間ほどした今は祖父の精神も安定し、生活が整ってきています。
 食事準備、おむつ交換、着替えの手伝い、服薬の管理、散髪、足浴、手浴、ガーゼ交換、コミュニケーション、バイタル測定やその他、医師や訪問看護の看護師さん、ケアマネジャーさんとの関わりなど‥
  これまで看護学校で勉強してきたすべてが役に立っていて、スムーズに介護をすることができています。
これにはとってもびっくりしました。

 看護学校辞めたい。


 実習半ばで学校を中退したいとを考えている方が、もしかしたらこのnoteに辿り着かれているかもしれません。周りの友達や、教員、家族は退学に反対するかもしれません。‥周りの目、気になりますよね。
 ですが、私はまずあなたの心と身体を大切にして欲しいと強く思いますです。なぜなら、私が精神的に参ってから、立ち直るまでに5年半〜6年を費やしたからです。 
 6年って長いですよ。小学1年生が、小学6年生になるんですよ。当時赤ちゃんだった姪っ子は、気づけば今年、小学1年生になりました。怖。
 継続は力なりとはよく言いますが、辞めるならサッと見切りをつけて、すぐ次に行くのも時には大事です。仕事は、世の中にいくらでもあります。無理して心や身体が壊れてしまう前に、その場から離れて自分が過ごしやすい場所に行くことは生きる上で最も大切だと思います。私の場合、壊れた心は元気だった頃のように元に戻ることはありませんでした。
周りからどう思われようかなんて、関係ないです。周りの目を気にせず、あなたはあなたの人生を生きる権利があるんです。

 もししんどい気持ちをどこにも吐き出せない方がいらっしゃったら、マシュマロ(匿名のメッセージ箱)を送ってください。↓

 私で返答ができるものがあれば、返答させて頂きます。苦しい気持ちを抱えた看護学生さんが、どうか一人でも減りますように…!






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?