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パパ起業家の決意

拝啓 大きくなった時のゆあへ

あなたが大きくなった時、パパはきっと仕事で大忙しで、
あんまり一緒に遊んであげれていないかもしれないけど、

それはゆあが嫌いとかじゃなく、
ゆあのことを守りたい、

ずっとその気持ちで頑張っていますよ。

パパより 9/1/23


その日は突然やってくる

突然の電話

8/11、その日は突然だった。
仕事の商談を終えると、義理父から久しぶりの電話、、、 ご飯でも誘ってもらえるのかなと 元気よく電話に出ると

「ゆあの容態が急に悪くなって、今からドクターヘリで運ばれる!」

一瞬、何を言っているか、 全く理解できなかった。
とりあえずスマホと財布だけを持ち、指定されたところにいくと、
いつもと違う光景が広がっていた。

救急車や消防車、 そしてヘリコプターがいた。

娘はすでにヘリコプターの中で、 姿は見えなかったが相当にヤバい状況だと悟った。

競技場を緊急解放

次女について

生まれ持った難病

うちには2人娘がいて、 2人とも遺伝で心臓疾患を持っている。
ただ、次女は心臓に難病を患って産まれてきた。
ファロー四徴症と呼ばれる難病だ。
生まれた瞬間から、彼女のハプニングは始まった。

まず、自然分娩ができなかった。

心臓が耐えられないと判断したお医者さんは、緊急で帝王切開に変更。

僕に一本同意の電話が入り、すぐに執刀された。

それが4/20、 次女の誕生日だ。

分娩は無事に済むが、そのあとすぐにPICUに娘は連れていかれ、 僕は彼女と初対面したのはその緊急治療室だった。

すでにたくさんの管に繋がれていた。

見た目ではわからないほど元気に生まれる
ICUで初対面

生まれてから1週間ほどで1回目の心臓に対する施術(カテーテル治療)が行われ、誕生後1ヶ月でようやく退院できた。

姉妹の初ツーショット


初手術

しかし、2週間も経たないうちに、再入院。

心臓の調子があまりよくなさそうだった。

そこで、医師はシャント手術という 胸を開き心臓に人工血管を足す手術を行なった。

大人でも心臓の手術はフルマラソンを走り終えた以上に疲れるらしいが、
わずか生後2ヶ月の乳児にとって、相当に辛い手術だったと思う。

でも、娘は耐えてくれた。

本当に強い子だと思った。

めっちゃむくんでる

連続する悲劇

退院後1週間、また緊急で入院することになった。
次はなんと、コロナウイルスにかかってしまった…


ファロー四徴症は、心内修復手術を受けるとよくなると一般的に言われているが、 身体が手術に耐えれるほどの大きさになるまでは手術を受けられない。

なので、僕ら家族は しばらくは一緒に過ごせるものばかりだと思っていた。

でも、現実はそんなに甘くなかった。。。

ファロー四徴症に加え、新たな心不全を起こしてしまった。
無呼吸発作からの心機能の低下。

それが、ヘリコプターまで出動した理由だった。

残酷な宣告

医者に、

「二週間様子を見て、回復が見られなければ、ファローの修繕手術が受けられないため、大人になるのは難しいかもしれない」

と告げられた。

そして、残酷に感じた長いような短いような2週間はあっという間に過ぎた。

まったく回復しなかった。

ここで、二つの選択肢が出た

  1. 日本でドナー認定を受け、奇跡を信じ待つか

  2. 余生を見守るか

でも、僕の選択肢はどっちでもなく、
何が何でもお金を作るか集めるかして海外で移植を受けさせる!
だった。

ドナー事情

ドナーが見つかるまでの平均日数は日本では約1,000日。

その1,000日間はベットの上で人工心臓をつけながら過ごすことになる。
子供の場合、親のどちらかがつきっきりにいないといけなくなり、
つまり約3年間家族とも会えなくなる。

長女がいる我が家としてはあまりにも非現実的だ。

それに、次女はファローも患っているため3年も保つか微妙であった。

また、乳児の人工心臓はまだ導入されて日が浅いため、最長でも一年半までしか装着できない。

平均1,000日待つのに、500日しか装着できないって、
よく理解できなかった。

それに対してアメリカでの移植は平均50日であった。

ただ、アメリカでの心臓移植は相当な額だった。

何億円という数字だ。

でも、思った。
無理じゃないと。

奇跡が起こる

2週間が過ぎ、もう回復が厳しいと言われる慢性期に入って、
僕の中では色々と覚悟ができていた。

それでもやっぱり何をしてもなかなか手に付かず
事業もほぼ停止状態にあった。

ヘリコプターで運ばれてから3週、、、

突然、奇跡が起こった。

心機能に回復の兆候が見られた。

僕は、本当に言葉にならないほどに安堵した。

動物は自分の命が危険に晒された場合、一目散に逃げるが、
自分の命を優先せず逃げない場合がある

それは、

自分の子の命が危険に晒された時だ。

僕は、それほどに悲しかったし、世界に色味を感じなかったが、
この瞬間、世界に色が戻った。

今回の経験で、僕は大きなものを得たと思う。

それは、多少のことでは動じない心だ。

まだ、油断は許されない状況に変わりないが、
彼女はやってくれると信じている。

起業家としての決意


何のために起業家になったのか、

今までは漠然と

  • お金持ちになりたい

  • 自分らしく働きたい

  • サラリーマンが性に合わなかった

とかだったが、もうそんなのがすんごい、くだらなく感じてしまった。

僕には具体的な目標ができた。

それは、

家族や、自分の周りの人を守れるくらいに大きくなる。

そして、

いつか巨万の富を得ることができたのなら、
難病支援など、助かる命を助けるための団体を作りたいとも思った。

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