【元エージェントの視点】フィリピン留学、学校選択で失敗しないために

成功を望むなら、失敗する確率を減らそう

格安料金で豊富なマンツーマンレッスンを受講できるフィリピン留学は、やはり画期的だ。

留学エージェントとして働いていたとき、究極の問題として「どういう学校を選ぶべきか」、それが顧客の最大関心事だった。

ぼくの結論はこうだ。

「留学を失敗する確率を少しでも減らせる学校を選ぼう」

フィリピン留学をする場合、語学学校は日本から飛行機で3時間以上離れたフィリピンにある。つまり実質的に学校を事前確認することができない。

語学学校も留学エージェントもビジネスなので、長所を誇張し、短所を表に出さないマーケティング戦略を取る。これはどのビジネスも当たり前だ。

短所はブログや5ちゃんねる等のインフォーマルなサイトで確認できるが、これもやはり素人の意見なので間違いや偏向がある(と僕は元エージェントの視点でわかる)。

素人の意見を代表する各々のブログを見るときも要注意だ。そのブログが留学エージェントや語学学校と繋がっている場合、情報は恣意的に選択されたものだと認識すべきだ。口コミサイトも言わずもがな、誘導には利益が伴っている。

フィリピン留学は、巷間で取りざたされるところの、顧客と業者の「情報の非対称性」が激しいビジネスなのだ。顧客が語学学校の実態を確認できるのは、実際に留学が始まってからなのだ。

得られる情報は限られており、そして偏向している可能性がある。そのような情報をもとに「当たり」の学校を引くのは難しい。

それなら情報弱者に置かれるあなたが取れる手段はひとつ、できるだけ「ハズレ」の要素が少ない学校を選択するよう心がけることだ。

初めに出会う人(だけ)を信じるな

鉄則。まずは必ず複数の留学エージェントに問い合わせること。少なくとも最初に問い合わせた留学エージェントや語学学校の意見だけで決めてはいけない。

すべての情報が正しいわけではない。必ず情報を複数の留学エージェントから仕入れて比較するのだ。

例えば2ヶ所(できれば3ヶ所)のソースがほぼ同じ内容を伝えていたら、それは概ね正しいとみなす。

(※もちろんすべてのソースが作為されている可能性はあるし、実際されていることもあるが、インターネット各所で見つかるネガティブ情報と突き合わせれば、見えてくるものはある。)

検討している学校、推薦された学校は必ず公式WEBサイトを確認する。留学エージェントには検討している学校の長所だけでなく(これは言われなくても彼らはペラペラ話す)、その学校の短所も確認するのだ。短所を少しも説明できない担当者は心理的に見限って良い。

嘘のような話なのだが、1回もフィリピン留学を経験したことのない担当者や、フィリピンにすら行ったことのない担当者も存在する。

彼らをあぶり出す方法は簡単だ。おすすめの学校を持ち出されたときに、「実際にフィリピンに行ったとき/その学校を見学したときの感想を教えてください。」と聞けば良い。きっと答えられない担当者の多さにびっくりすると思う。(だが、なぜかこのような質問をする顧客に僕は会ったことがない。)

もちろん担当者みんながみな、会社として推薦する学校を訪問できるわけではない。フィリピン国内には数百校の学校がある。

それでも担当者の経験値と信頼度、つまり有用性を測る必要がある。フィリピン留学は3ヶ月でも数十万、半年なら100万は超える「高額商品」なのだ。簡単に騙されてはいけない。あなたが彼らを利用するのだ。

(※契約前に、どういう成果を得たいのかは事前に意識した方がよい。これは僕個人の意見だが、基本的には試験対策コース、特にTOEICコースをおすすめする。高いTOEIC得点があれば、帰国後の就職/転職を有利に進められるからだ。できれば下記記事をご参照されたい。)

苦手な要素のある学校は選ばない

失敗する確率を減らすという観点に立てば、あなたが何を不得意としているかを見つめなおすことだ。自分が苦手なもの、嫌いなものがある学校は選択肢から外すのだ。

例えば、フィリピン留学は韓国資本と日系資本の学校が二大勢力(それ以外はほとんどない)となるが、韓国資本校に行けば、キムチを中心とした韓国料理が日々の食事の中心となる。辛さの強い韓国料理が苦手なら、韓国資本校に行ってはいけない。

日本人が集中する(そして多くの場合日本人しかいない)日系資本校に行けば、外国人の生徒と出会うことが難しい。フィリピン人講師とのコミュニケーション以上のものを求めるなら、日系資本校は選択してはいけない。

フィリピンには学習に対する拘束力の強いスパルタ校と、生徒の自主性を尊重するセミスパルタ校がある。自分の学習したい分野が明確な場合、セミスパルタ校の方が自学自習の時間を確保しやすい。

一方、状況に流されやすい傾向を自覚している子、もしくは年齢の若い子なら、がっちりカリキュラムで固められたスパルタ校の方が合っている場合がある。

学校の取捨選択をする中で、自分が留学の結果、何を成し遂げたいのかを明確にして、反対に自分がしたくないことを強制されない環境を見つけていくことが必要となる。

それでも最後はえいやと決めるしかない

しかしながら、最後の最後は、えいやの一振りで決めるしかない。誰かに決めてもらった学校より、自分で情報を取捨選択して、考えに考え抜いて決めた学校なら、例え間違った選択であったとしても後悔は少ない。

どんな学校に留学したとしても、すべてを気に入ることはない。しかし、よほど大きなハズレを引かない限りは、学校にはみな慣れる。住めば都は言い得て妙だ。あとは周囲や環境に流されず、自分の英語学習を頑張るのみだ。

それでも無理なら、学校内のコースを変えるか、学校を変えるのみだ。迷う時間はない。最後に良い選択をして勝者になれば良いのだ。

失敗するリスクを減らせれば減らせるほど、あなたの留学は成功に近づく。

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