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才能のない エリックサティー のマーケティング

サティー ドビュッシーが影響を受けた作曲家 ということで今回はサティです。


サティ は 2曲のみ

「ジムノペディ」「ジュテブ」!!!


この2曲 奥義の書 のように燦然と輝く2曲です。


ドビュッシーの回でも述べたように、和声、教会旋法 の二つを 網羅しています。


1.音楽の才能無し

さて、サティ は音楽の才能がないといってよいでしょう。パリの名門音楽学校を除籍となっています。もう一つの理由はフルオケの管弦楽曲がないという点です。フルオケの管弦楽曲がないというのは、単純に能力がなかったためだと思われます。色ろな発想を得たとしても、フルオケにスコアを表すには、どうしても管弦楽法が必要です。逆に、佐村河内守のゴーストライター新垣先生のように、普通にできる方もおられる、しかも佐村河内守のプロデュースとおりに。。。というか、作曲家というレベルの高い集団ではそれが当然の技術のようです。


これは関係ないかもしれませんが、ポップスシンガーソングライターのように若い時代にメガヒットを飛ばしたような傾向もあります。両方若い時期に作曲したのです。


ちなみに40歳くらいに、音楽学校で学びなおしています。



2.才能のない中で

なので、才能のない中で作曲したこの2曲。

ジュテブー は ポップスのはしりです。ドイツリート的なメロディーの良さというものが果たして人の本質として快楽に感じるのでしょか??ジュテブーには、元々歌手の為に作られたものであるためか、現代の人にとっても歌いやすく、また親しみやすく、時代を感じさせない名曲です。音楽理論的に言うと、クラシックの端の部分であり、ジャズの入り口の部分であり。和声もクラシックからしても、そんなに外れてなく、ジャズのど真ん中。イントロがあり、Aメロ Bメロ Aメロ。非常にジャズ以降の人たちにとって安らぎを与えてくれます。


この時代にどのような受け止められ方をしたのかはわかりませんが、クラシック作曲家としてこの普遍的なポップ感のセンス。。。すごいです。


一報ジムノペディは、もう少しクラシックの範疇の中で模索したような印象を受けます。ドビュッシーにつながる和声、旋法、ドビュッシーと年は3歳しか離れていませんが、この和声と旋法は音楽界に大きな革新をもたらしています。


3.サティの持つポップ性

現代につながるポップな曲という観点で、クラシック界の誰をもしのぐ天才です。ポップという言葉は大衆性という意味がありますが、サティ自身がどの程度ポップなものに抵抗がなかったのかはわかりませんが、、、除籍となったパリ音楽院の我々も知るような作曲家が教授として活躍していましたが、かれらのどの作品よりも、現代クラシックに興味のない人たちにとってキャッチーな曲はサティの曲であることは間違いがありません。


後半無調音楽などを作曲し、音楽の枠を壊すという認識があったとは思いますが、それがポップになっているということに抵抗はなかったのでしょうか??

非常に気になるところです。

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4.チルアウトミュージックとしての元祖

さて、ポップだといいましたが、チルアウトミュージックの元祖かもしれません。音楽が完全な背景となる環境を作るための道具となる 音楽。チルアウトミュージックという言葉ができたのがそんなに古くないのですが、耳を傾けようとしないで環境依存することにより、心に何気に響いてくる音楽を作り上げた。

そのために様々な試行錯誤を行ってきた。たまたま名曲があったから、ドビュッシーやラベルに継承していった。。


おそらくですが、世に出ていない作曲家で当時項のような技法をした作曲家もいたかもしれません。しかし、作品があることで、また理解者がいることで、フォロワーとなりえたのは、私たちはラッキー??いやこれも必然なのでしょうか????


いずれにせよ宗教曲以降、音楽が芸術になって芸術を学ぶ作曲家の中で、作曲した曲を耳を傾ける必要はないと説いたのは、我々が知っているクラシックの作曲家の中ではサティが初めてだろうと思います。



PEST分析
P:Politics(政治的) サロン的つながり

E:Emotion(恋愛的)  シュザンヌ・ヴァラドン

S:Society(社会的)  才能がない

T:Technology(技術的) 和声上の今につながるポップな感じ。
                       教会旋法の今につながるジャズ的な感じ。
                       ドビュッシーラベルの 先駆者



import composer  as   "Eric Satie"

1.composerの使命は何か   先駆者

2.composerの顧客は誰か  ポップリスナー

3.恋人にとっての価値は何か  不倫トラブルメイカー

4.composerの成果は何か  和声、旋律の先駆者 3度の和声に従わない

5.composerの計画は何か  管弦楽法を知らないイノベーター



乏しいリソースを用い、最大限の効果を残す。マーケティングのお手本です!!!

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