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アラフェンス協奏曲とチックコリア

チックコリアが逝去されました。


チックコリア=スペイン 

というパーセプションが出来上がっております。スペインは、新しいジャズスタンダードとなっております。


静かな前奏 奇抜なリズム 民族的なコード進行 決めの奇抜なリズム  本人の場合は、観客とのコールアンドレスポンス +アウト感のあるメロディーも入れつつ  


という定番です。

そして多くの人がこのイメージをもっております。

で、改めてチックコリアという人を見ると、


マイルスマフィアの一員

数多くのいろんな民族的なジャンルを融合させた作曲家


多分ピアニストとして無茶苦茶うまいんでしょうけど、技巧派のような印象はないですし、そして、その技巧をわかるほど私はピアノの技術が分からないのです。


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 マイルスマフィア

ジャズジャイアントのマイルスデービスの一員です。paypalマフィア DeNAマフィア と同じ感じです。マイルス自身の凄さは別に表記するとして、クラシック界でいえば、ベートーベンです。が、ベートーベンよりもすごいです。なにがすごいかというと、アンプラグドから始まって、エレキまで使えるようになった時代だったから、音の技術的進歩にのっかって、どんどん革新的なことをし続けたからです。ベートーベンの時代には新しい楽器は生まれていないので、その意味で。松下幸之助と孫正義どっちが偉いかと言われれば、孫正義の方が社会を劇的に変える役割を担った程度の意味ですので。。そりゃ時代が違いますから。


さて、マイルスマフィアには、キースジャレット ハービーハンコック の鍵盤奏者を含め、すんごいミュージシャンを輩出しています。すんごいというのは、グラミー賞を多数受賞するようなミュージシャンという意味です。グラミー賞は、おそらく、いい音楽ではなく、社会に影響を与えた音楽というのがプロによって選ばれるような気がします。ポップ分野であれば、我々も分かりますが、そうでない分野はプロがいいというプロが選ばれる為、新しい音楽を作ったミュージシャンが選ばれるような気がします。とにかく、多数選ばれているミュージシャンがいるのです。


そんな多くのミュージシャンと一緒に演奏をすることで、影響を与えていったマイルスですが、多様性もありました。バンドメンバーを見るとアメリカイギリスっぽくない名前がどんどん出てきます。多様性だからではなく、いい音楽をするから多様的になった結果だと思いますが、このチックコリアも印象的な名前です。


だからというわけではないでしょうが、いろいろなジャンルの音楽を取り入れて、かつチックコリア色に染めています。



アラフェンス協奏曲

アラフェンス協奏曲はギター協奏曲といえばこの曲というパーセプションを作ってしまった楽曲であり、ロドリーゴはその作曲家です。このメロディーをスペインにインスパイアーして、スペインは出来上がっております。

ナルシスソ イエペス  ギタリストとしては イエペスが有名かな??

ギターは どちらかというと 打楽器のようなリズム部隊であったのを、セゴビアが現代の時代にクラシックの楽器へと昇華させました。

ギター協奏曲を生で聞いたことがないのですが、音量は小さくとも際立つのだと思います。クラシックの楽器の中では、ビブラートの効果の少ない刹那的な音を出す楽器として哀愁を帯びた印象がありますが、このアラフェンス協奏曲の2楽章はまさにぴったりのメロディーかもしれません。

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スペイン民族音楽とスペイン

チックコリアが作った 奇抜なリズム 

多分ですが、スペインの民族音楽は複合的な拍子であり、それが故に舞踏をする際に非常に効果的なリズムアンド視覚をもたらしてくれるように思います。メインの部分では、単純コード進行、アドリブが単純な取れるリズムであるために、スペイン的な要素を複合拍子のような8ビートで印象付けたような気がします。

難しんだな このリズムが。。。


が、この複雑なリズムが 麻薬的に 聞きたくなってしまうんです。

そしてセッションするならできて当然だよね っていう感じに。。。


 

当たり前ですが、チックコリア≠スペイン チックコリア=偉大な作曲家

なわけで、彼のアルバムを聴いて彼の音楽を知ろうとするのは、プレイヤーでないとなかなか難しい部分があるかもしれません。そんな中、チックコリアはスペインというスタンダードを作曲した人ではなく、クラシックを取り入れ、また、アラフェンス協奏曲 そしてポップな感じの民族的なメロディーも入れつつ。。。

精力的にアルバムもリリースされておられて。。

R.I.P.


おすすめカバーは



チックコリア=セルフプロデュースの達人でありマーケティングの大家


乱暴なまとめになりますが、才能と技術を持ち合わせたチックコリアですが、バークレー音楽学校での指南していますが、いかに自分の音を出すか?自身で調和するか?また相手と調和するか??捨てる事を説いているのです。バークレーに入ってくる方々はなんでもできる方々で、楽器もプロとして2~3個の楽器は対応できるような人ばかりなのです。

行ってみればプロへ入る投手のような人ばかり。打たせても守らせても余裕でうまい人たちです。


そんな中で、自身の楽器を選び、つまり他の楽器を捨てて、自身の音を選び、無駄な音を出さず、無駄なメロディーを引かず・・・相手と調和する。

からの、

様々に取り入れる。


パーセプションとしての チックコリア=スペイン はあるものの、そこからチックコリアの世界に入ってみると、マーケティングで参考になる事ばかりです。逆に、それができるからこそ、一流で最前線で、音源をずっとリリースし続けてきたはずです。


アラフェンス協奏曲は取り上げましたが、クラシックから少し離れてみましたが、マーケティングの重要性 改めて感じます。



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