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基礎自治体訪問記5.三島市〔令和2年4月15日(水)〕

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伊豆半島北端部に位置し、かつては伊豆国の国府が置かれていた交通の要点で、三嶋大社の門前町、箱根峠越え前後の休憩地として賑わった歴史のある宿場町。人口約11万人、約5万世帯の都市だが、街全体に、独特の落ち着きと一体感がある。

富士山の岩屑なだれの堆積物が山間に運ばれて形成された扇状地にあり、三島・沼津平野から南部の田方平野は、沖積層で形成されているため液状化の危険性がある。

防災施策の特徴は、143の自主防災組織(ほぼ町内会と同じ)を基盤として、さまざまな施策を講じている。定着の実態は、昨年5月の説明会の参加率は約90%、そのうち20%が女性という数字に表れている。



「三島市自主防災活動マニュアル」は2014年から、「避難所運営基本マニュアル」は2016年から逐年、改訂され、被害想定から運営マニュアル(各避難所を含む)、実行のための教育訓練まで、一貫した内容で整えられている。

目を通すと、役所(危機管理課)から自主防災組織、学校、市職員、市民までの、一体感が感じられ、とても分かりやすい。

自主防災組織のリーダー育成、避難所開設訓練、消防や医療関係者などの専門家のアドバイスを得て、防災力アップ人材育成講座を開いて、重量物の除去、高齢者や障害者の搬送方法、避難訓練の他、病院への搬送の優先順位や搬送先を決めるための“市民トリアージ”教育などを行っている。

避難所は、市内23カ所の小中高校が指定され、自治会毎に設ける自主防災本部を主体(1組織4名を基準)として運営。施設管理は各学校が担当し、三島市の職員3名がサポートする態勢をとっている。

要配慮者は、福祉総務課の所掌になり、民生委員が訪問して把握。福祉避難所29カ所を指定。避難誘導等は、自主防災組織で行う。個人情報保護、情報提供の不同意者もいる。

危機管理課がどこまで正確に把握し、対策をとれるのかが課題か。

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