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リアル課題で相手意識を持たせた学習へ

【オンライン学習支援校プロジェクト43】
「オンライン修学旅行で交流する広島の人に熊本のことを紹介しよう」
それをテーマに、個人で「自分で紹介するものを選んで熊本紹介カードを作る」という課題を持たせました。これまでの自分の経験では(過去の小学校では)、じゃあどうやって紹介する?何を紹介する?から課題作りへと綿密に計画して進めましたが、ここではそれは通用しません。不登校支援オンライン教室でもできる総合的な学習の時間の学びとしてどうするか、考えてみました。

この学習でねらいとするのは、広島ー熊本の相互のオンライン修学旅行の際、Zoom上で他地域の人を意識し、自分の地域へも目を向けて学ぼうとする態度を養うことです。そして、伝えることを目指して、自ら課題を持って調べ、表現する力を養うことです。そのために、オンライン上で一緒に(と言ってもZoomの参加者同士であるという程度)参加する遠方の広島の人へ、熊本のことを紹介するという、相手意識のあるリアルな課題を設定しました。

全てZoom&ロイロノートを活用しました。3・4年(2年生も参加)&5・6年でそれぞれ実行しました。2月のクリエイティブ・ミッションタイムを3週間かけて(と言っても週1回だから3時間だけ)でやるという初めてのスタイルです。これはかなり危険な賭けでもあります。なぜなら、ここでは子どもによっては「持続しないかもしれない」「関心がなくなる可能性もある」からです。そもそも、全ての時間に来るとは限りません。中途半端に終わってしまう可能性もあります。

そこで「オンライン修学旅行」を挟む形で学習を進めます。通常の学級では、よくある「交流をしてから」あるいは「交流の前に」時間をまとめて取るという授業のパターンで行いますが、ここでは同時並行。カード作りに関心がない子どもでもそれをきっかけにやるかもしれません。逆にカード作りの意味が、修学旅行をきっかけに自分に降りてきて、意欲が高まるかもしれません。そもそもその日の調子で、学習を日々選んで来るので長期の学習を行うのは至難の技です。

ですから3時間という時間を確保していても、1時間で終わってしまいそれ以上しない子がいてもそれでよし。少しずつしかしない子がいてもそれでよし。この時間に絶対全員がここまでという縛りを持たない、などの気持ちのゆとりが必要です。
それに途中から参加してもゴールにたどり着けるよう提示資料はその都度準備して、必要なら配布したり説明も繰り返したりします。

また、このような学習では協働的な学びを取り入れることで、対話が活発化し思考も深まります。ここではそれは要求しません。あるいはしません。個人で作ります。ただし他者と作品が関わり合う場をこちらで設定します。なんとなく他者の作品や表現を見て、自分に生かそうかな、という気持ちが出ればよし。ブラッシュアップするという活動が生まれたらそれは最高です。

以上のことから、3時間扱いでも2回(2時間)でできる計画にはしておきます。1時間目 テーマ把握と見通し、自分の課題選択決定、資料集め。
2時間目 資料活用と表現でカード作成、鑑賞。
3時間目 ブラッシュアップし完成。
これはあくまで目安。できたら送ります。

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