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香港から深センに「深セン特区旅遊ビザ」で入国してきた話(2024年5月)

先日、コロナ以降初めて香港に旅行で行ってきました。中国政府の統制が強まったり、色々動きのありましたが、旅行者として見る限り、特に以前と変わりない香港でした。そして、香港まで来たのならということで、中国深センにも行ってきました。
なお、コロナ前まで日本人の中国短期滞在(15日以内)は、ノンビザで入国可能でしたが、コロナ後ノンビザが停止されています。そして、ビザの取得はなかなかハードルが高そうです。

そんな中で、珠海・厦門・深センの3都市については、「特区旅遊ビザ」なるものがあり、国境でビザを取得して5日間の入国が可能ということで、今回これを利用して入国してきたので、入国方法などレポートします。


準備編

香港から深センへの入国方法概要

深センに入る方法は以下の4種類があります。

  • (空路)宝安国際空港から入国する★

  • (海路)蛇口口岸(香港・マカオからのフェリー港)から入国する★

  • (高速鉄道)西九龍總站(香港からの高速鉄道に乗って)から入国する

  • (徒歩)以下の6箇所?の国境のイミグレーションに徒歩で入国する。徒歩と言ってもイミグレーションまでは、鉄道・バス・タクシーなどで移動します。

    • 福田口岸

    • 羅湖口岸★

    • 皇崗口岸★

    • 深圳湾口岸

    • 文錦渡口岸

    • 沙頭角口岸

この中で、★印がついている4箇所に、特区旅遊ビザを取得することが可能なビザ事務所があります。(2024年5月現在)このため、日本人が深センに入国する場合、この4箇所のどこかから入国する必要があります。

香港に入国してしまったビザを持ってない日本人が深センに移動する場合、入国方法は徒歩の羅湖口岸か皇崗口岸の二択となります。

個人的には高速鉄道で深センに行きたかったのですが、残念ながらビザ事務所がないので今回は徒歩での入国をすることになりました。

羅湖口岸か皇崗口岸か?

羅湖口岸は香港からMTR東鉄線の終点が接続しています。ここから徒歩で入国して、深セン側も地下鉄と接続しています。
皇崗口岸は香港から鉄道は接続していないものの、バスが接続しています。ここも徒歩で入国して、深セン側は地下鉄と接続しています。

どちらの口岸が混んでいるかというと、羅湖口岸が圧倒的に混んでいるとのことで、皇崗口岸のほうが空いているらしく、今回こちらを選択しました。

深セン入国のためのビザ事務所情報

深セン特区旅遊ビザ取得のためのビザ事務所の営業時間は、朝9時から夕方17時までです。日曜日も営業しています。口岸によっては出入国自体は24時間営業だったりするのですが、ビザ事務所が開いてないので結局9時〜17時しか入国できないです。
また、この特区旅遊ビザは、1個の事務所につき1日先着70名までなどの噂があり(真偽不明)、朝なるべく早く行くことが推奨されるそうです。

SIMについて

香港と深センの国境は、携帯のエリアもお互いカバーが微妙です。ビザ事務所やイミグレーションでは、やり方がわからずに色々ネットで検索することも多いはず。このため、香港でも深センでも利用可能なSIMを契約しておくことが便利です。
今回は、香港・マカオ・深センすべてで利用可能な以下のSIMを準備しました。香港でも深センでも問題なく利用でき、深センではVPN経由のため、GoogleやFaceBook、X、Lineなど問題なく利用できました。

https://www.getyourguide.jp/hong-kong-l174/hong-kong-esim-data-plan-t402886/

実入国編

バス停まで

今回、皇崗口岸から入国することにしましたが、香港から皇崗口岸に行くバスはネットで調べる限り、以下の2箇所からでているようでした。

  • 旺角(太子)

  • 湾仔

なお、GoogleMapの経路検索ではこのバスは出てこないです。本当にこのバスは存在するのか不安になりましたが、実際に行ったらちゃんとバスは有りました。
今回停まっているホテルから近い旺角からバスに乗ることにしました。旺角と言いながらも、どちらかというと太子駅の近くでメトロポールホテル(維景酒店)から徒歩1分くらいの場所にバス停はあります。正確な位置は下のGoogleMapで確認してください。

朝7時20分にタクシーでこの場所に到着しました。30分に一本くらいの頻度でバスが出ていて、お値段は45香港ドル(訳900円)

バスチケット売り場はこんな感じです。

なお、近くに深圳湾口岸行きのバスもあり、間違えてそちらにのりそうになりました。バスのチケットを売ってるおばちゃんにスマホで皇崗口岸と見せて、間違えないよう注意位することをおすすめします。

早朝は乗客ほとんどいないです。
チケット買わなくても、オクトパスカードでも乗れます。

朝早いバスだったこともあり、私達以外には2人しか乗っていませんでしたが、バスは時刻通り出発し、約20分で皇崗口岸の香港出国イミグレーションに到着しました。

皇崗口岸

皇崗口岸の構造を簡単に説明すると、香港と深センの間には大きな川があり、川の香港側に香港のイミグレーションがあります。川には橋があり、数百メートル隔てて、深センのイミグレーションがあります。

香港イミグレーション

そして、バスで到着したのがこちらの香港イミグレーションです。

こちらでは、香港から出国する手続きをするのですが
パスポートと入国の時に記入し、複写を渡された入国カードを渡して出国します。

香港入国時に渡されるこのカードを回収されます。

なお、香港入国時に渡されるこちらのカードは、その後特区旅遊ビザを申請するときに必要になるので絶対に渡してはいけません。私はここで渡してしまったため、ビザ申請時にちょっとゴネないといけなくなりました。

こっちは絶対渡してはいけません。

再びバスへ

香港側の出国手続きが終わり、道なりに歩いていくとバスの駐車場が現れ、バスが何台か停まっています。ここで、旺角から乗ってきたのと同じデザインのバスの運転手が「こっちゃこい」的な合図を送ってきたので、そのバスに乗り込みました。

程なくして、バスが出発して、数百メートル走って橋をわたり、深センのイミグレーションに到着しました。

深センビザ事務所

深センイミグレーションに入ると、すぐ左側にビザ事務所があります。我々が到着したのが8時20分くらいだったので、まだ事務所は開いていなく、まだ申請者も誰もいませんでした。
ここで↓のビザ申請書類を書いて、そこにある専用の写真撮影機で写真を撮影して、事務所のオープンを待ちます。

申請書類表面
申請書類裏面、サインのみ。

9時になると事務所がオープンして、以下を提出します。

  • 申請書類

  • パスポート

  • 香港入国時に渡された小さいカード(香港イミグレでも書いたもの)

また、ここで130元(約2600円)の代金を支払います。支払いは現金はNG、クレジットカード(VISA、MasterCard、AMERICAN EXPRESS)、AliPay 、WeChat Pay 、Union Payでの支払いが可能だそうです。私達はVISAで支払いました。
我々は1番目の申請で受理されましたが、9時になると5人くらいの申請者が並んでいました。

申請すると、こんな受付番号が渡されます。

待つこと約20分、ビザが下りてビザを貼ったパスポートが返却されました。通常60分くらいかかるという話もあるので、時間には余裕を持って来ることが重要です。なお、ビザ取得には

  • パスポートの残存期間が6ヶ月以上あること

  • パスポートに1ページ以上空きページがあること

が必要だそうです。
なお、以前はWeChat アプリで作成する健康申告のQRコードが必要だったそうですが、2023年末に廃止されたそうです。

深センイミグレーション

ビザが取得できる、同じ建物を進んでイミグレーションに向かいます。
イミグレーションでは入国カードを記入し、パスポートと入国カードを渡します。ここで、英語で入国目的などを聞かれ、晴れて入国となりました。

深センのホテルへ

イミグレーションを通過ご、徒歩で5分くらい進むと、地下鉄皇崗口岸駅に到着しました。今回スーツケースも持っていたのでここでタクシーを拾うことに。
駅付近にいた中国の公安警察の人に、タクシーはどこで拾えるか英語で聞いたところ、とても親切に英語で対応してくれて、タクシーをそこまで呼んでくれました。中国の公安警察ということで、とても怖いイメージがありましたが、とても気さくに対応してくれて、いきなり深センのイメージがアップしました。

あとがき

今回の香港から深センの入国は、久しぶりに「もしかして入国できないかも・・・」と思いながらのトライでした。海外生活も長くなると、経験値も上がり、大抵のことは大丈夫と思いながら旅行するのですが、久々の緊張感のある旅でした。
そして、深セン、想像以上の大都会でとても刺激的な街で、苦労があったもののこれて本当に良かったと思う街でした。その話はまた次の機会に!!

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