見出し画像

2nd E.P 「茜空の向こうへ」セルフライナーノーツ

2nd E.P「茜空の向こうへ」
リリースされたので、セルフライナーノーツを書いていきます
まだ聴いてない方はこちらのリンクからどうぞ

https://linkcloud.mu/a72b781b

EP全体について

「夢と現実の狭間から、あなたの日常を彩る」
というコンセプトについて
日常を彩るためには、二つの方法があるということを考えました
それは
・ストレスなどで澱んでしまった心の景色を綺麗にすること
・心の景色をカラフルに綺麗に塗ること

簡単に言えば
・-を0にする
・0を+にする
ということです

茜空の向こうへEPは
・心の景色をカラフルに綺麗に塗ること
の役割を担っているEPになります

「開放感」「カラフル」をキーワードに、各曲の音作りをこだわりました
なお、今回のEPはすべてセルフレコーディング、ミックス、マスタリングをしています
素人ながらDIY精神と根性で頑張りました
レコーディングミキシングマスタリングを自分でやると、
音を表現したいものに近づけるのを、試行錯誤を繰り返して時間をかけて出来るので良かったです。いい経験でした
自分たちだけでやろうと言い出したのは確か去年の8月あたりで、このツイートの時が最初のRECだった気がします

「開放感」「カラフル」をキーワードに作ったのは、
コロナ禍でなかなか外に行けなくて、
でも音楽を聴けばどこかへ綺麗な場所に連れて行ってくれる
そんな作品を目指したかったからです

chyomaさん(@chyoma_cream) 作のジャケット
どこか綺麗な場所へ連れて行ってくれそうな、素敵な絵を作っていただきました

画像1

M1.茜空の向こうへ

こうすけくんとセッション的に遊びながら作った曲です。
リリース前から、ライブで頻繁に演奏していました。曲自体はずっと前からあったのですがEPのコンセプト的に合わなかったりして、リリースがこの時期になりました

音作りは軽快な暖かい音を目指しました。
スネアの音はハンドクラップ的な音を意識したり、
サビのギターの音は1.2.弦がしっかり聞こえるような音にしたり
なにより、自分が聞いてて勝手に体が動いてしまうような音を意識しました

1音目。
「みんなにようこそ」って言いたくてあの様な音にしました
かなり拘った部分。
このEPがどういう作品集かを、最初の1音で知って欲しかった

サビやイントロのシンセは、くるりの「ばらの花」を意識してふざけ半分で入れてみたら、
メンバーからも好評で、思った以上にバッチリハマってしまって、まさかの採用になりました

最近は思い詰めた系の曲を多く作ってましたが、
こういう遊び心の詰まった曲もあってもいい これも自分です

M2.夢の入り口

この曲は昔「土曜日は」という曲名でライブでやっていましたが、アレンジや歌詞がしっくり来なくて、いつからか封印しておりました
でも目指す方向性は好きだったし、この曲が好きだというお客さんもいたので、曲名を変えてアレンジを変えて復活させました

この曲は、週5で土日休みのサラリーマンをやっている自分の実体験に基づいた曲になっています
「土曜日は」から「夢の入り口」に曲名を変えたのは、土日休みじゃない人もいらっしゃるからです
今でも自分はこういう体験をするのですが、みんなも結構こういう体験をするのかな

音作りに関して。この曲は「起きているとき」と「眠っていて夢の中にいるとき」という場面が設定されていて、音を使い分けています。

サビは虚無感を音で演出するために
ギターはキラキラさせず、ちょっと潰れたような音にしました
ドラムは広がりのないデットな音を目指しました
毛布をドラムセットの前に置いて録音しています

間奏やアウトロの「眠っていて夢の中にいるとき」
ここではギターのシマーリバーブ(ファーっていう音)を使って音の演出をしています
間奏は6/8と5/8を混ぜた変拍子でめちゃくちゃやってます笑
夢の中なら何やってもいいよね、精神です(ねごと、というバンドのコンセプトと同じですね)

「夢の入り口」は二面性があり、大変面白い曲になったかと思います
「夢と現実の狭間から」という言葉を生み出すきっかけになった曲でもあります
ライブで聴くと、アウトロの包まれてる感がすごくて気持ち良いので、是非体感しに来てください

M3 ハンモック(2021 version)

この曲は2018/6/16にリリースした「ハンモック」を再録したものになります
活動初期からある曲で、彩の進むべき方向性を決めた大事な曲でもあります。昔よりも表現の幅を拡げられたので再録しよう、となりました。

この曲を作った、きっかけの曲はcinema staffのborkaです
最初のコード進行、綺麗だなと思ったところからハンモックのAメロのコード進行ができました

この曲を作った当初は会社に週5で通っていて、会社の配属戦争に負け、やりたくない仕事をやっていました
昔の音源にはそのときの鬱屈した感情が入っています(レコーディングでも泣いていました。)
でも今はリモート作業が中心になり、あの辛かった頃と同じ気持ちはいくらかはなくなりました

じゃあそんな自分が今どのように歌うべきなのか、どう音を出すべきなのか。を考えました
この曲は「現実生活のストレス」以外にも、「現実生活から抜け出したい夢のような感情」が入っています。
昔の音源は前者が強めに出ていたと思いますが、
今回の音源は、後者の割合を高めることにしました

音作りは包まれる音、浮遊感をキーワードにしてミックスしました
ドラムのスネアの裏がしっかり聞こえる感じにしたり
ギターはガラスのように綺麗な音にしたり

全体的には、音を籠らせました。
音がクリアじゃなくなってしまいますが、その方が聞いてて安心するし、子守唄のように眠くなれたからです

プロに1度撮ってもらった曲を、全部自分でレコーディング、ミックス、マスタリングし直すことにかなりプレッシャーを感じていました。
でも、そのおかげで自分をめちゃくちゃ追い込むことが出来たし、かなり勉強できました。再録してよかったです
聞いてて心地よいと思いますので沢山聞いてね!

M4.フライングジェットコースターに乗って(2021 version)

この曲は1st EPの表題曲ですが、そんな曲をまさかの再録しました
ライブで1曲目に演奏して、お客さんに「彩の世界にようこそ!」って言いたくて作った曲です
この曲で見えるお客さんの笑顔に何度救われたか

この曲を思いついたのは、会社の帰りにライブハウスに行くシチュエーションでした。
仕事を早めに終わらせて急いで会社から出てきて、ライブハウスに到着して、チケット代を払って、ライブハウスの防音扉を開けた瞬間に世界が一瞬で塗り変わる、あの感覚。

この曲はバラードのパートとアップテンポのパートがあるため、2曲分の情報量があります。
これをミックスするのに非常に苦戦しました…
入稿ギリギリまで納得がいかず粘り尽くして、メンバーには迷惑をかけました(ごめんなさい)

バラードパートは夜1人で歩く感じ
アップテンポパートは楽しい世界が広がる感じで音を作りました
アップテンポパートのサビ。
音を左右に広げ、ギターの中域を多めに出し、コーラスにリバーブ多めにかけて浮遊感、広がってる感じを演出。それをしっかりドラムに支えてもらっているような感じです

1番最後のリードギターの音、あえて含みを持たせて終わらせています
もう1回聞きたくなりませんか?
沢山聞いて欲しいし、聞いて幸せな気持ちになってもらいたいのでイタズラしました。許してください
聞いててとても楽しい音源だと思います!ぜひ沢山聞いてください!!

最後に

沢山書いてしまいましたが、まだ僕が書いたことはほんの一部です。
好きなように受け取って、それぞれのあなただけの正解を見つけてください。
今回書いたことが、正解探しのヒントになれれば幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?