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高IQと発達障害: 私の知能検査体験と気づき

発達障害の診断がつく直前とその約4年後に知能検査を受けました。

診断がつく前は、参考とするためにとりあえず受けて来いとの病院からの指示でした。一度受診した際にそう言われ、後日診断結果を持って再度受診し問診や両親への聞き取り等と共に総合判断で発達障害と診断されました。

二度目は自分で希望して受けました。当時大学生だったのですが、授業の中で「人間の知能は3〜4年で変化する。進化する事もあれば退化する事もある。もちろん変わらない人もいるが定期的に測ると面白いかも」というようなことを言われて興味が湧いたのと、同時期に両親も受けることになったため「ならついでに私も〜」という非常に軽いノリでした。

結論、私の場合は2回の知能検査でほぼ同じ結果となりました。
私には知的障害はありません。むしろ知能のレベルだけを見ると比較的高い水準にいます。
ただ、IQという数値で人間の脳のどこまでのことがわかるのかがわかっていない以上、この結果だけを元に「私は頭が良いんです」というのは違うよなあという気がしています。
私はメンサへの加入資格があるレベルの知能ですが勉強ができるかというとそうでもありません。できないわけでもありませんが、ずば抜けた成績ではなかったです。田舎のそれなりの進学校(超上位層が東大京大医学部、1番のボリュームゾーンは地方旧帝大)で中の下くらいの成績でした。
ただ、いくつかある知能の指標にかなり凹凸がありそれがすなわち私の困りに繋がっているという事がわかったのは検査を受けた収穫だったなと感じています。

何に困っているのかを言語化してもらえた事で、人に説明しやすくなったり自分自身でも「これは私の苦手な事だから焦る必要はない」と思う事で余計なパニックを起こさなくなりました。
また数年後に受けるか?と言われたらもう受けないと思いますが、過去2回受けた分とその結果については大きな納得と気づきを得られたと思っています。

最近ギフテッドという言葉をよく耳にします。突出して秀でた能力があるが他の部分に凹凸があるため能力を開花させるために特殊な支援や働きかけが必要な子供というニュアンスで理解しています(あくまで私がそう理解しているだけ)。
医師から私もギフテッドであると言われました。とある部分のIQだけがずば抜けているからです。
でも特に特殊な才能開花のための訓練も努力もしていないし、言われた時点で高校生とかだったのでなんの恩恵もありませんでした。

そもそもギフテッド「の可能性がある」から何なんだという感覚です。子供のうちに発覚したとして、周囲が躍起になって能力を伸ばしたがっても当の本人がどう感じているかわかりません。場合によっては能力が追いついていないのに「自分は特殊な才能を持っている特別な人間なんだ」と認識してしまい周囲との軋轢を生んで余計生きにくくなるだけなんじゃないのかという疑問があります。

あとこれは本当に個人的な感覚ですが、現代IQとされている数値だけでは測りきれていない知能があるような気がします。周囲の当事者を見ていても、自分自身に対しても、高IQなのに子供っぽい等の微妙な矛盾というか違和感を感じる場面が時々あります。うまく言い表せませんが、IQと連動していない何かがあるような気がする事があるのです。いつの日か、より正確な何か別の指標が生まれて簡単に検査できるようになったら何かわかる事もあるのかなあと楽しみにしています。

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