ヘルシンキ 生活の練習
電車に乗る時に手元に本がないとソワソワしてしまう。その程度には本が生活に欠かせない。
夏休みに実家に帰省し、持参した本を行きのかいじで読み切ってしまったので、帰りの本をと思って、甲府駅ビルの本屋でふと手にした。
学生時代に旅行した時に感じた、フィンランドの独特な空気感が好きだった。なんとも、大袈裟な感情表現がない。いや、笑顔もあるしみんな親切でハートフルだ。そうなのだけど、プラスα感がない。日本でケアの仕事に関わる私からすればあっさりして淡白にすら感じる。けれども、仕事モードではない本来の自分はたぶんこうで、それで良いと納得したい気持ちがあるのかもしれない。
なんて色々考えながら読んだ。著者の世界観よりは、フィンランドのネウボラ保健師や保育園の先生とのやりとりが印象に残った。
こんな育ちをしたからこういう性格になってしまって(だからもうどうしようもない、悪い)ということでもない。良い悪いじゃなく、練習が充分かそうでないか。褒めてもけなしてもいないし、無駄に相手を評価しない。
なんか、心にすーっと心地よい空気が流れ込んだ。そう、そういうことなのかもしれない。
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