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スペイン料理祭がはじまる(ル・プチメック コラム)

この記事は2019年6月1日にル・プチメック コラムに寄稿した記事の全文転載です。

昨年5月にこのコラムへの寄稿が始まってから、なんとか1年間と1ヶ月が経ったところ。

初回のコラムでも紹介していた「京都スペイン料理祭」が、今年もまさに今日(6月1日)と明日、地下鉄東西線蹴上駅からすぐの「kokoka京都市国際交流会館」にて開催されている。昨年、僕はフルタイムで巨大パエリアを焼いていたんだけれど、今年はお客さんとしてふらっと遊びに行くつもり♪

このイベントは今回で6年目を迎えており、京都のスペイン料理店の有志が出店しているだけでなく、企画・運営を担っていることもあってアットホームな雰囲気が滲み出ている。僕はご縁もあって、このイベントが開催された当時からお手伝いしており、イベント最終日の打ち上げに参加することも何度かあった。

打ち上げでは、各店のスタッフが入り混じって厨房で調理をサポートしたり、勢い余って抜栓されたワインはけっこう上等なものも混ざっているようだったけれど、経営者のトークの熱はどんどん高まっていく。そんな様子からイベントは乗りでやってるけど、素は本気なんだと垣間見えたりする。人を楽しませるのが本業なのだ。

ちなみに、僕は「続ける」ことが常に正しいとは思っていない。

何しても「続ける」ことには、いろいろ深く考えることもある。同じような趣向で回を重ねるイベントがあっても、その動機というか狙いのようなものがはっきりしないと「それ、いつまで続けるんだろう」って思うこともある。

先日、とあるイベントの打ち合わせに呼ばれたんだけれど、少し話を聞いていると過去に行ったイベントの枠組みがあるので再開したいというような感じだった。「どうして再開するんですか?」って聞いてみると、想定されていなかったのかその場の空気が変わってしまった。枠組みがあるから実行するというのは、いわゆる手段の目的化に通じるところもあるんじゃないだろうか。

例えば、事業の成長サイクルを「導入」「成長」「成熟」「衰退」という言葉に分けて内容も変わるように、イベントも同じく段階があって、その段階ごとに適した指針を定めることが混迷回避につながるってよく耳にするよね。

話をちょっと戻して、、

京都で営まれているスペイン料理店やバルも年を重ねるごとに増えており、トラディショナルなものや、モダンなものなどスペインと言っても一括りにはできず、例えば「パエリア」も本来はスペイン中東部・バレンシア州で発祥した郷土料理の一つでしかない。日本の1.3倍ほどの広大な国土、気候風土や歴史は日本よりもさらに複雑という背景を持っており、スペイン料理が持つポテンシャルは計りしれないのだ。(スペイン料理をちょっとまとめた

冒頭の写真は「ハモンセラーノ」と呼ばれるスペイン産の生ハム原木(豚の後ろ足)。昔と比べ、レストランのカウンターなどでディスプレイも兼ねて配置されてことも増えている気もする。この原木はけっこう昔に撮った写真で彫刻のように美しく、生ハムをカットする役割(コルタドールと呼ばれる)の腕とセンスの塊でもある。スペイン料理祭ではすでに裏メニューみたいになっているコルタドール夫妻も出店すると聞いている! 行ってきますー♪

この記事は2019年6月1日にル・プチメック コラムに寄稿した記事の全文転載です。

そして、この記事の編集後記はこちら。


#コラム #京都 #スペイン料理

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