東海村の臨界事故について

注)このnoteは、1999年10月8日に書いたものです。

 僕はソフトウェア・エンジニアですが、原発は「必ず事故を起こす」はずです。

 なぜなら、ハードウェアが完璧で、手抜き工事が無く、運用も完璧であっても、原発制御用ソフトウェアの安全性が「絶対に」保証できないからです。「ソフトウェアの欠陥をかなり見つけることはできても、欠陥がないことは実用的な大きさのソフトウェアでは証明できない」ことが証明されているからです。

 最新のソフトウェア工学を使えば、かなりの程度危険性を減らすことはできますが、それでも万全ではありません。しかも、原発関連のソフトウェアにこのような最新技術を使っている兆候が無いのです!

 その上、現存の原発は、「ソフトウェアの欠陥」に至る前に、手抜き工事や手抜き運用で事故を重ねています。このままでは、原発による日本壊滅は近い :-<

という話を、ドイツにいる友人の哲学者に力説して帰国すると、2日後に東海村の事故が起きました。

 また、今回の事故で「意図的に」報道されていないことがあると思います。それは、

  • 原発労働者の被爆を軽視する人権無視が日常的に行われている

  • 金のために手を抜くことが、他の施設でも日常的に行われている

  • 低レベル放射性物質を扱うところでも臨界事故が起きたのだから、六ヶ所村建設予定の高レベル放射性廃棄物処理施設が臨界事故を起こす可能性が実証された

ことです。

Date: 1999年10月8日

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