30年目の再会
驚いた
コーヒーが好きで
豆を買っては挽いて飲んでいる
その店は車で10分ほどのところにあり
先日も行ったら
見覚えのある顔に出会った
以前住んでいた官舎のご近所さん
中の店員と親しげに話していたので
お馴染みさんなんだなあと思いながら
お久しぶり〜の挨拶をかわして別れる
豆を購入してお会計の間
何気なく店内を見渡したら
チャンピオンシップで優勝したポスターがあった
それはさっき会ったご近所さんの娘さんの名前!
えっ、なに
あの小さかった子が
ここでバリスタしてんの?
ふいに周りを見渡し始めた私に
会計の店員が怪訝そうな顔をする
そしてサービスコーヒーを手渡してくれた店員は
紛れもなくあの日の小さな彼女だった
急におばちゃんになって話しかける私に
覚えていなかったのだろう
キョトンとしながら彼女は笑っていた
忘れられても愛おしい近所の子
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?