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私がnoteで伝えたい「はたらく」その⑤私自身の「はたらく」

こんにちは。maruねえです。さて今日は私のはたらく「ソーシャルワーカー」編をお伝えしようと思います。

会社を退職した私は社会福祉士の資格を取得し、行政の中で女性支援とひとり親支援のソーシャルワーク職に就きました。社会福祉士の取得については以前の記事でお伝えしています。

実際にどういうことをするかというと、意外に女性支援って社会的認知をされていないので、少し書いておこうかなと思います。

何をするかというと、あらゆる困難を抱えた女性支援全般なのですが、一番多い仕事は、DVを受けた女性の相談や保護、行き所がない女性の支援や保護(若年家出少女からホームレス女性、出所後に行き所のない女性など)になります。夫や家族がいる場合もありますし、高齢者虐待、障害者虐待、ネットカフェ難民、風俗で働いていた女性の保護、など多岐にわたります。

一般の方が相談したい場合は、今は色々な窓口がありますので、そちらを利用してほしいと思いますし、もし身近で困っている人がいたらお知らせしてあげてほしいと思います。

①DV相談ナビ  #8008

②DV相談プラス チャットもあります

③男性のための悩み相談相談 (東京)

東京ウィメンズプラザ 男性相談

④SNS相談窓口 性別年齢問わずSNSで相談可能


「ソーシャルワーカー」とは、様々な機関と連携しながら、相談者にとって最適で最善の情報提供とリソースの提供を行いながら、相談者が元気を取り戻して、自立した生活を送ることができるような支援をしていきます。ひとくちにソーシャルワークといっても、働く現場は様々です。私の現場はDV支援なども関わってくるため、とても秘匿性が高く、そのため女性相談というのはあまり公にされず、また一般の人がアプローチしにくい、という実情があります。ただ、一旦相談者を支援する体制をとると、連携先は多岐にわたり、その相談の内容に応じて警察や裁判所、児童相談所や就労支援施設、シェルターや母子生活支援施設、障がい者福祉施設、高齢者施設、等など様々なところと支援をしていくことになります。

行政機関というところは縦割りですから、各部署といかに連携をとるか、ということがポイントになります。連携が必要な場合はケース会議やミーティングを行いながら、それぞれの部署で「何を」「どのくらい」「どのように」やれるのかを話しあったりします。それぞれ取り組みには「温度差」がありますから、「相談者」を中心にするためにはその「温度差」をなるべく少なくできるように調整やネゴシエーション力が求められます。場合によっては警察や裁判所への同行などもありますから、わりにタフな交渉が必要になることもあります。また緊急性が高いこともあり、行動力や決断力も求められます。それとともに、支援はすべて法律の枠組みで形作られていますので、法律、とくに支援の根拠となる法律に関しての知識のブラッシュアップが必要になります。こういった行政法の運用は毎年かなり変わるので、常にチェックする姿勢が大事になってきます。

私はこのソーシャルワーク業務がとても性に合っていました。もともとNPOでもソーシャルワークをしていましたし、根拠法についての知識は備わっていましたので、入職してすぐ現場で動いていました。困難を抱えている人の支援は、その相談内容を交通整理しながら、頭の中の引き出しからその人に今必要な支援をピックアップし、ご本人に一番フィットするリソースを提示する。常にだいたいの支援のゴールを設定しながらPDCAを考えていく。

簡単には「ありがとう」などといわれる仕事ではありませんし、こちらのリソースが相談者の意に合わずに、思うような支援ができないことも多々あります。でも、時々、これまで本当に大変な人生を歩んできた人が、安心できる場所を得ることができた、そしてこれから先を考えていけるようなよい連携ができたとき、「ああ、やっていてよかった」と思います。また、女性支援は独特で、それについては別の記事でかきました。


一般の方は相談される時、通常は友人や家族等身近な方に相談するでしょう。そしてだいたいはそういった身近なリソースを活用すれば徐々に解決できる問題が多い。ですので、私が相談をお受けするのは、そういった一般的には解決できない問題についてのご相談になります。多種多様ですし、日常生活を送っている限りは出会わないようなご相談ばかりです。私自身もその昔、子どもが赤ちゃんの時に本当に生活に困って、でも働かなければいけず、どうしてよいかわからず、行政の窓口に必死な思いで相談に行きました。そこで、若い女性職員に「んー、とくにできる支援とかありません。まあ働き口ないんだったら、温泉旅館の住み込みとかしかないんじゃないですか?」と冷たく言われたときの、絶望感は今でも忘れられません。もしかすると、それが今の支援職をする原点だったのかもしれません。

でも、それと同時に、たとえ塩対応されたとしても、あきらめずに周囲に相談をしていくことの大切さも感じています。解決する力のある人、また大変であるはずなのに、なぜか助けてくれる人が現れる人に共通しているのは「受援力」があることです。この受援力については次回書きたいと思いますが、ぜひ、一度相談してだめでも、相談する先を見つけているその先に、かならず開けてくるものがあります。そこをあきらめないでほしい、といつも思っています。

今日も長くなってしまいました。最後までお読みいただいてありがとうございました。反応いただけると、とっても励みになります。

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