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Facebook(Meta)は沈む船。投資価値なしと感じた一番の理由

お金とフォロワーが同じような価値を持ち出した2010年代。

個の力がどんどん強くなってくるこれからの時代、数あるSNSの中でどれを利用すればいいのかと、フリーランスや個人事業主なら誰もが考える。

全国的な知名度がすでにある人はともかく、そうではないその他9割の一般人である我々は、これからどのSNSを駆使するべきか

答えは当然、「全部やる」であろうが、なかなかそうもいかない。

プラットフォームによって利用者層も違えば、関心があるものも違うわけで、「全部」で同じことをやってうまくいくのは、まさに知名度や人気がある一部の人だけだ。

我々一般人はそれぞれのプラットフォームで、利用者層に合わせた出し方を考えないといけない。

その全てを網羅する時間を費やすのはなかなかリスクが高いし、そもそも「全部」のプラットフォームで人気を得るためのバイタリティを、自分一人で捻出できるかという問題もある。

人はそれぞれなにかしらの魅力を持っており、100万再生取れるようなコンテンツを秘めていると思うが、問題は、それが「なに」で「どこ」で「どのような」形で「いつ」出せばいいのかがきっちり把握できないと、まぐれ当たりを期待しながら出し続ける他ない。

僕は地域(埼玉)系メディアと、個人の音声メディアと、映像メディアを運用しているため、様々なプラットフォームから様々な層に向けて発信してきたが、この小さな知見から思うのは、個人戦略においてFacebookは捨てていいのではないか、というのが2022年11月現在の見方である。

一番の理由は、FacebookのUI(ユーザーインターフェース)の使いにくさだ。

2013年から「そうだ埼玉.com」という地域メディアのFacebookを運用しており、現在も2万人近い登録者がいるため運用こそしているが、とにかく使いにくい。

当時は、「そんなものだ」と思って必死に勉強したものだが、その後次々と台頭してくるSNSを使っているうちに、Facebookの使いにくさだけが目立つようになってきた。アップデートする度に使いにくくなってくし。

そもそもFacebook誕生の歴史は、「これでいろんな女と知り合って○○まくりたい」という男の願望から始まったわけだが、確かにその役割を担っていた時代はあった。

しかし2022年只今現在この日本で、若くてキレイな女性がみんなFacebookを使っているという認識を持っている人はあまりいない。

そうして日本におけるFacebookは、おじさんの社交場となり、おじさんの街宣の場となった。漂うアメカジシャツインまくりのよれよれチノパン感。

Facebookで友達やフォロワーがたくさんいることがカッコいいとされた時代も瞬間的にはあったが、今はもうない。

インフルエンサーマーケティングにおいても、「Facebookで告知して○万」という話しも聞かないし、以前大手代理店と仕事をしたときも、彼らがインフルエンサーの指標としてリスト化していたのはTikTokとInstagramだけであった。

企業や団体、チームであれば、自分たちのホームページとしてFacebookを持っておくのはいいと思うが、個人が今マストで持っておくべきは、TikTokとYouTubeの2つと考える。

一番微妙な位置にいるのがInstagramで、これは先の話しにもあるように、インフルエンサーマーケティングとしてもよく利用されるし、TikTokのようなショート(リール)動画も盛んである。

しかし、運営元はFacebook、つまりMeta社。

Instagramを早々に買収した見込みはさすがであったが、あのUIを開発しているところを見ている限り、使いにくさが近い将来劇的に改善していくとは考えにくい。

実際Instagramの編集画面「クリエイターズスタジオ」もFacebook同様、かなり使いにくい。

つまり、Instagramそのものの位置づけは悪くないが、運営元がFacebookを作っているMetaなので将来性に疑問を感じる、ということ。

Instagramは基本的に、フォロワーに向けて届けるツールであり、だからフォロワー数が重要で、あとはタブやタグ検索で見つけてもらるかという旧来通りの勝負だ。

TikTokが画期的だったのは、「検索させない」アルゴリズムを生み出した点。

その人が興味を持つであろう動画を勝手に表示させるので、本当に面白いこと・有益なことさえ発信していれば、例えフォロワーがいなくとも必ずどこかに届けてくれるアルゴリズムが、新規参入者を爆増させた。

例えばYouTubeは、ユーザーがお気に入りに登録したチャンネルの動画を優先的に表示する「レコメンド方式」だが、これだとすでに登録者の多い人が圧倒的に有利になる。

しかしTikTokは、フォロワーがいなくてもまず100人前後に表示をし、そこでユーザーのリアクションが高いとAIが判断した動画が1,000人、1万人と表示を拡大していくのだ。

これをインタレストグラフ方式というらしいが、この技術が革新的であったという。

TikTok運営会社のBytedanceは、グノシーやSmartNewsのようなキュレーションアプリ運営会社であったが、それら一般的なサイトで使用されているアルゴリズムとはまるで違う仕組みで、グーグルやフェイスブックですら周回遅れにする技術力、という見方をする専門家もいる。

Instagramのメイン利用者層に届くコンテンツをなにか持っているならインスタもやるべきだと思うが、ネット運用を試みたいと思う全ての個人が利用しておくべきは、YouTubeとTikTokの2つと考える。

レッドオーシャン化したYouTubeを入れているのは、金払いの良さ。

もちろん何割かは持っていかれるが、僕のような小さな個人にも欠かさず毎月振り込んでくれるし、その報酬を上げるためのアドバイス含め、「ちゃんと見てくれてる感」がある。

TikTokは確かに画期的なアプリには違いないが、金払いの良さはまだわからない。今後収益化が始まっていくようだが、どうか。

今後はメタバースの時代が来るとは思うが、Meta社は社名を変えたことでもわかるように、ここにずいぶん投資していると聞く。

それをリードするのはMeta社ではないように思う。

僕の友人である投資家は、こんなことを言っていた。

「どの株(企業)が伸びるか。専門的なデータの見方はあるけど、最後は、“日常の気づき”。友達とか街の人たちに、“あれいいよね”って支持されているものは必ず伸びる」

僕は株や投資の専門家ではないし、Meta社の企業価値や株が今後どうなるかは、わからない。

ただ、Facebook含め10年近く様々なSNSを運用してきて思う。あの圧倒的な使いにくさに投資価値があるとはどうしても思えない。

本当に優秀な人が内部にいるなら、あの使いにくさはとうに解決しているはず。もちろん今後変わる可能性もあるけど。

Twitterは、少なくともここ日本では数年前から5ちゃんねる化しているので、広告媒体としても弱いと見ているが、イーロン・マスクが買収したことで今後どうなるかわからない。

もしかしたら、Facebook(Meta社)も、イーロン・マスクのような誰か、または、企業が買収して内部を入れ替えるなどして、生まれ変わるかも知れない。

しかし、我々庶民にそんなことは予想つかないし、してもしょうがない。

遠くを見据えるのも大事だが、足元を見たとき、この橋ならもう少し遠くの景色まで見に行けそうだという道を選ぶ他ない。

そう考えたとき、なにを選ぶか以上になにを捨てるかが大事になってくる。時間は有限だから。

TikTokとYouTube。プラスアルファInstagramというのが、今の僕の結論である。



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