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シャルケ急降下の原因は?

シャルケの急降下が止まらない。
27日(水)のデュッセルドルフ戦(●1-2:A)に敗れ、リーグ戦10試合勝ちなしとなったシャルケ(0勝4分6敗)。
これは、フーブ ステーフェンス監督時代の1997年3月~5月以来のことだ(この時は11試合勝ちなし)。
シャルケは再開後の3試合で全敗(1得点9失点)。
バーグナー監督体制では初めて3連敗を喫している。

前半戦を終えた段階でシャルケは5位。
一時は3位に浮上するなど、チャンピオンズリーグ出場権を獲得する可能性さえあった。
だが、今や4位との差は16ポイントにまで開いている。
シャルケは後半戦9試合で24失点。すでに前半戦(21失点)よりも多くの失点を喫している。

『Bild』が、シャルケが危機的状況に陥った原因を分析している。

◆怪我人の多さ◆
スタンブリ(右足足根骨骨折で昨年11月から離脱)
サネ(左膝外側半月板損傷でリーグ戦15試合を欠場)
ゼルダー(中断を経てつま先骨折から復帰したものの、左膝外側靭帯の部分断裂でシーズン絶望)
オザン カバク(腰椎損傷)
マスカレル(筋肉の負傷でこれまでのところリーグ戦4試合を欠場)

常にチームの重要な主力が離脱を繰り返していた。
特にマスカレルは中盤の守備の安定に欠かせない存在だった。
1試合平均の走行距離は、シーズン前半戦では116.1kmだったが、現在はわずか112.8kmだ。

◆プランBがない◆
一部のレギュラーが戻ってきても、シャルケの悲惨な状況は続いている。
シャルケは勇気もアイデアもなくプレーし、チャンスをほとんど作り出せず、自陣ゴールの前では時折信じられないようなミスを犯してしまう。
バーグナー監督は明確なプランBを欠いている。
壊滅的なドルトムント戦(●0-4)とアウクスブルク戦(●0-3)の後、勝利によってチームにより多くの安心感を与えることを望んでいた。
だが、デュッセルドルフ戦では、これまでと同じような超守備的戦術(前半のボールポゼッションはわずか29%)で臨み、機能したのは1-1までだった。

◆GKのミス◆
バイエルン移籍が内定しているニューベルに代わって正GKを務めるシューベルトは、深刻なミスを連発している。シューベルトはダービーで2失点に絡んだほか、アウクスブルク戦ではレーベンの直接FKを防げなかったし、デュッセルドルフ戦ではゴール前に弾いてしまい、押し込まれて同点弾を許した。
今のところ、シューベルトは非常に不安定で、ブンデスリーガには向いていない。

◆精神的な問題◆
バーグナー監督は、選手たちが精神的な問題を抱えているのではないかと疑っている。
特に再開初戦のドルトムントとのダービーで0-4と大敗した後のことだ。
バーグナー監督は、「メンタル面は確かに影響している。我々にはスピード、自信、オートマチズムが欠けている。そして、個々のミスも多い」と語っている。

再びニューベルを正GKに戻すのか?

はっきりとはわからない。
ニューベルのバイエルン移籍が発表されてから、ニューベルはミスが目立つようになり、ファンからは批判が殺到した。
バーグナー監督はニューベルを守るため先発から外し、ベンチに座らせた。
しかし、代わりのシューベルトもプレッシャーに耐えられていないようだ。
今、ニューベルを正GKに戻せば、将来の正GKであるシューベルトに永久的なダメージを与えることになる。

バーグナー監督の解任は?

今季は絶対にない。
デュッセルドルフに敗戦後、スポーツ部門責任者のヨッヘン シュナイダー氏は木曜日(28日)に『Sky』に対して、
ブレーメン戦がバーグナー監督にとって最後の試合となる可能性を否定した。
「バーグナー監督とともに、我々は新シーズンに向けて再び歩み出す。良いパフォーマンスは義務である。ただ、全員で成すものだ。監督だけの責任にするのはおかしい。クラブ全員が含まれている」と語っている。

まだ降格の可能性がある?

数字的には、自動降格も、昇格/降格プレーオフの可能性も残っている。
08/09季に昇格/降格プレーオフが導入されて以来、自動降格を逃れる最低ラインは勝ち点37ポイントで十分と言われており、現在シャルケは勝ち点37だ。
ただ、一度だけ37ポイントでは十分ではなかったケースがあった。
16/17季、ボルフスブルクは最終的に勝ち点37を獲得してマインツと並んだが、得失点差によりマインツが15位、ボルフスブルクは16位で昇格/降格プレーオフに回った。

夏に向けての変化はある?

可能性は低い。
シャルケは新戦力を獲得するための資金が不足しており、しばらくの間は現メンバーで対応しなければならないだろう。
18/19季には2610万ユーロの赤字を出している。コロナ危機により、財政状況はさらに悪化している。
シャルケの負債総額は1億9700万ユーロだ。

しかし、カリジューリとスタンブリの契約は今夏で満了となり、この2選手は去ると見られている。
シュナイダー氏は育成可能な若いチームを作りたいと考えている。
さらに、この2選手はチームの中で高給取りに分類される。


【Source】5月29日、Bild



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