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ホーランの肉体の秘密

19日付けのスペイン紙『AS』の一面は、「CYBORGOL(サイバーゴル:ゴールのサイボーグという意味)」。
ドルトムントのFWホーランを特集し、徹底解剖している。

今冬ドルトムントに加入したホーランは、ブンデスデビューから9試合で10ゴール。公式戦では12試合で13ゴールを記録している。ザルツブルク時代の前半戦も含めれば、今季はすでに41ゴールを決めている。

ホーランは母国では瘦せっぽちの子供だったが、今では194cmの巨人にまで成長し、強さとスピードを併せ持つストライカーに変貌した。
ホーランの成長において、偶然なものは一つもない。

元マンチェスターCのアルフ インゲ ホーランと、ノルウェーの七種競技チャンピオンであるグリ マリタの間に生まれたアーリンは、遺伝的にスポーツ界のサイボーグになるようにプログラムされていた。
母親の血を受け継いで、5歳の時に走り幅跳びでは1.63mを記録し、5歳以下の世界記録を更新した。

ホーランの元コーチであるアルフ イングベ ベルントセン氏は、ホーランが13歳の時にはすでに将来ノルウェー代表に入ることを予感していたようだ。
ベルントセン氏のコメント
「13歳の時に、彼がノルウェー代表に入ることはわかっていた」
「彼にはハードワークの精神と戦術的センスがある」

しかし、ホーランはフィジカルを改善する必要であった。
元フィジカルコーチのエラーゼ ステーンスリッド氏は、遺伝的な要素がホーランの成功に大きな影響を与えていることを認めらがらも、彼自身が誰にも負けないほどの努力をしていることを明かしている。
ステーンスリッド氏のコメント
「彼の体がトレーニングにこれほど反応するのは、彼が遺伝的に恵まれているからだ」
「彼はわずか15ヶ月で12kgの筋肉をつけた。これはクレイジーだった。身長が急に伸びすぎて体のバランスが崩れていたので、彼には必要なことだった。私たちはゼロから彼の筋肉を作り上げたんだ」

また、食事への愛情もホーランの成長に一役買っている。
ステーンスリッド氏のコメント
「彼はいつもビュッフェに一番近いところにいて、彼のお皿は文字通り食べ物の山だった」
「私はアーリンのためにサーキットトレーニングを設計した。袋を叩くような練習があったのだが、ある日には彼がそれを半分に破壊してしまったんだ」

もちろん、他のプロスポーツ選手のキャリアと同様、ホーランにとっても簡単なことばかりではなかった。
ハーラン自身、デビュー後しばらくの間はトップチームでゴールを決めることができなかったことを明かしているが、当時の監督であるオーレ グンナー スールシャール監督(現マンチェスターU)に感謝している。
スールシャール監督の下で、ホーランはストライカーとしての極意を教わった。

完璧主義の性格であるホーランは、ノルウェーを離れても努力を続けた。
ザルツブルクでは、360度回転する近未来的な「サッカーボット」というマシンを使って、認知能力を向上させた。

しかし、クリスティアーノ ロナウドのように自己ベストを尽くすことに夢中になっていたホーランは、大怪我をするリスクを冒してしまうことに。
ザルツブルクのジェシー マーシュ監督が、オーバートレーニングによる怪我を避けるために、強制的に帰宅させるほどだったと認めている。

ホーランは肉体管理を徹底している。
心を整えるため瞑想し、テレビや携帯電話からのブルーライトを遮断する特別なメガネをかけている。
より良い睡眠が得られるようになり、それによって一晩かけて筋肉を回復させることができるようになった。
 
また父親のアルフ インゲは、ホーランがクリスティアーノ ロナウドに倣って、自身の体を神殿のように扱っていることを明かしている。
好きな食べ物はピザケバブであるにもかかわらず、ホーランは自分自身に厳しく、最高のコンディションを維持することを心掛けている。

ホーランはスターになるための遺伝子を持っているだけでなく、それに見合うだけの精神力を持っている。
しかし、ステーンスリッド氏は、かつての教え子の安住している姿は見たくないという。
「彼の体格は印象的だが まだまだ改善できる」と語っている。

【Source】5月19日、AS

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