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竹入嵯峨
2020年1月30日 23:23
【詩】宝石が、かちりと欠けた。朝日が輝く池を固めたような澄んだ水の色が、粉になって色を失う。大きな欠片に夕日が差した。欠片は煌々と燃える炎を宿して、夕日の沈むまで色を湛えていた。欠片にぽつりと涙が落ちた。 欠片は涙の色を宿して、月明かりにきらりと光った。
2020年1月26日 17:28
【詩】ひとりぼっちが寂しくて抱きしめたぬいぐるみ。どんな時でもそばにいてくれた。寂しくなるのが怖くて怖くて、手放せないまま歩いてきた。転んでも手放せなくて、傷付いても手放せなかった。ひとりぼっちは、怖かった。