美容師がカウンセリングのときに必要な想像力
お客様がご来店されると、
必ずカウンセリングを行うのですが、
このとき美容師にとって必要なことの一つが「想像力(Imagination)」だと思っています。
想像力と一言でいっても、お客様によって、
したい髪形がハッキリとしているお客様のカウンセリングと、
美容師にお任せのお客様のカウンセリングのときとでは、想像力のおさえどころが違ってきます。
美容師に必要な「連想ゲーム」的想像力
お客様が「想像している髪形」あるいは「思い描いている髪形」がハッキリとしている場合は、
お客様のお話しを伺いながら、
お客様が「想像し思い描いている髪形」を、
美容師である自分の頭の中に
「連想ゲーム」のように思い描きながら想像を膨らませています。
同時に、アリストテレスがいうような「自分の想像が『思い込みの種』になっていないか」と常に意識して冷静に判断するように心がけています。
できる限り、美容師である自分の好みや考えに偏らないように、
お客様の想像する髪の「かたち」に集中して想像するようにしています。
お客様が、したい髪形がハッキリとしている場合は、その「かたち」をいかにリアルに想像する事ができるかといった想像力がとても大切だと感じています。
お任せされる時の「広く深い」想像力
一方で、髪形に対してなんとなくボンヤリとしたご希望はあっても「後はお任せ!」とか、
「全部お任せ‼︎」のお客様もいらっしゃいます。
お任せされたときに必要な美容師の想像力とは「連想ゲーム」的想像力のときとはおさえどころが違ってきます。
お客様が、したい髪形がハッキリしているときは「かたち」を中心に想像していますが、
お任せの場合は、お客様の考え方や好みや雰囲気、職業など内的な部分に光を当てながら、
似合う髪のかたちを、美容師のアタマの中で形成しながら想像していくといった想像力となります。
このとき、広く深い想像力によって生まれた髪形ほど輝きがあって、お客様の喜びにつながっていくのかな、と感じています。
まとめ
このように、髪形がハッキリ決まっているときは「かたち」をリアルに想像する力が必要で、
お任せのときは、内面を含めてデザインを膨らませていくといった想像力が必要だと感じています。
そして、いくら想像力が優れていても、想像の中にある髪形を現実にしていく技術がなければ意味がないわけで、
技術力も合わせて一つ一つ丁寧に積み重ねていきたいと思います。
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