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コミュニティは、めんどくさい?

「コミュニティはめんどくさいもの。」
「コミュニティ運営は手がかかって大変。」

そうイメージする方が一定数いらっしゃるということを、運営するようになって知りました。

会社員時代につくったコミュニティは、わたしが産休にはいったことをきっかけに終了しました。
独立して初めてコミュニティを立ち上げたときには、周り、とくに男性経営者から「絶対後でもめる。」「女性のコミュニティは続かない。」そう、口々に言われました。


これを読んでくださっているあなたはどう感じていますか?

コミュニティって、めんどくさいのでしょうか?

スタートは、お客様コミュニティ。

手元

ここで少し、わたしが一番最初に立ち上げたコミュニティについてお話させてください。

それは、お客様コミュニティでした。
当時、地元百貨店に勤務していたわたし。
販売促進部だったので、婦人雑貨、婦人服、紳士服、リビング、呉服、時計、宝飾、それから食品。
すべての売り場の情報が集まってきました。

店内を見て回ることも好きでしたが、一番ワクワクしたのは、部署ごとにおこなわれる販促会議。
3カ月ほど先の催事やイベントをヒアリングして、ときに「こんなことしたらどうでしょう?」そう提案し実行するのが、わたしの仕事でした。

一方で、「顧客担当」という役割もありました。
季節ごとに開催される全館イベントのときには、部署全員で手分けをして、ほぼすべての売り場の店長さんたちとの顧客ミーティング。
データベースを使い、実際にお客様の名前を見ながら行うミーティングは最初こそパソコンの操作に戸惑ったものの、とても大好きな仕事の一つでした。

「この方は、長年来の顧客様なんです。」
「あ、ちょうど昨日お見えになりました!」
「お子さんが3人いらっしゃって、この春で全員小学生です。」
売り場の方は、常連のお客様のことを本当によく覚えていたから、画面の向こう側に確かに「人」を感じられる、そんな時間でした。

コミュニティを立ち上げたのは、「個人が情報発信者になるこれからの時代、ネットで口コミをおこすためには?」という理由が大きかったのは確かです。

販促会議で耳に入る魅力的な売り場の情報、
それが果たしてどこまでお客様に届いているのだろう、
もっと届けるためにはどうしたらいいのだろう、
そう、ずっと考えていたからです。

けれど、同時に胸の中に芽生えていたのは、「わたしのお客様が欲しい」という想い。
その両方が、お客様コミュニティの立ち上げによって叶うこととなります。

運営は面倒だったか?

わたしの立ち上げたそのコミュニティは、3年間続きました。

メンバーとなったお客様を集めて座談会を開催し、その様子をレポートにしてホームページに掲載したり、新商品のモニターをお願いしたり、商品開発に携わっていただいたことも。
雑誌の読者モデルのようなものをイメージしていただくと、わかりやすいかもしれません。
実際に情報誌のモデルや地元のテレビ局の番組のレポーターを、メンバーさんたちにお願いしたこともあります。

運営している間を思い返してみても、わたし自身は全く面倒だと感じたことはありませんでした。
顔なじみのお客様が増えていくことはとても楽しく、夢中でした。

上司に提案するまでに約半年あたためた、大切なプロジェクトでした。
この取り組みが百貨店の未来をきっと変える。
そう信じていました。

応募用紙をみたときから、仲間だった。

とにかく楽しかったのはなぜ?

振り返ったときに思い出すのは、灰色のデスクの上で山になった応募用紙たちです。

その前に座り、わたしは一人でその応募用紙全てに目を通しました。
水色の応募用紙、紙がカサカサと音を立てていたこと、びっしり書き込まれた応募動機。

なかでも胸を打ったのは、
「岡山だから、田舎だからとあきらめるのではなく、大好きな岡山で大好きな百貨店さんと一緒に、わたしも盛り上げていきたいです!」
そんな力強いメッセージ。

あぁわたしと同じ気持ちの方が、ここにいる。
そう思いました。

募集案内、募集要項、応募用紙、すべて手探りで考えました。
最初の年は1階の正面玄関入ったところに、大きなパネルを作ってもらって、その前に応募用紙とペン、応募箱を設置しました。

結果、応募総数は約150通、予想以上の数の応募が集まりました。
その多くは、丁寧な文字でびっしりと書き込まれ、その場で「とりあえず」と書いたものでなく、一度持ち帰ってから、丁寧に記入したことが一目瞭然でした。

それをわたしは、何度も何度も読みました。

面倒かどうかを決める、たったひとつのこと。

コミュニティ運営が面倒かどうか、今の段階で一般論としてなにか結論づけることはしないでおこうと思います。
今回読んでいただいたのはあくまで「わたしのケース」です。
コミュニティといっても、いろいろなタイプがありますから、一概にはいえない部分があります。

ただ、わたしが面倒だと思わず運営できた理由がたったひとつあるとしたならば、

「わたしが本当にやりたいコミュニティをカタチにした」ことかもしれません。

決して十分ではありませんでした。
未熟なところはたくさんあったし、ひとりで空回りしたこともありました。
社内でもかなり浮いていたそうです(笑)

それでも「わたしが」やりたい!これが必要なんだ!
そう思ったものが、妄想から現実になった。
こんなに嬉しいことはありませんでした。

だから、想いが大事。

このnoteでは想いをもって、
「自分の本当にやりたいコミュニティを創る」
そんな方法をお伝えしていくつもりです。

ぜひ、また遊びに来ていただけたら嬉しいです。
それでは、また♡

(今日も文字だらけになってしまった……)




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