見出し画像

「億り人の遺言 25 」:毎日ショートエッセー:古い羅針盤122章

貯蓄から投資へと、政府は一向に動かない国民資産の活用に躍起である。その背景には、国の財政悪化と国防や産業促進への追加投資に回すに不都合な、年金を代表とする社会保障費の増大があるからだ。政府の本音は自己責任、詰まり、自分のお金は自分でちゃんとしてね!みたいな、冷たさがある。もっと基本的な視点からすれば、何故貯蓄から、投資に回らないかという疑問がある。一つには、日本人の安全志向。特にバブル経済崩壊後、土地神話崩壊(今、又、都心では回帰しつつあるが)と株価暴落の負の記憶が大きく影響しているはずだ。それから、貯蓄しておけば、金利が5~6%した時代から逸脱し、殆ど0、ATMなどで引き出せばマイナスになる程のデフレ状態が今の金融市場の姿だ。二つには、投資の上での基本的知識の欠如。欧米の様に義務教育の段階から、そうした知識を取得するチャンスが無いので、どうしても積極的に取り組むことが出来なかったのだ。但し、これらはある位程度資産や貯蓄がある人(高齢者)を視野に入れた議論だ。未だ、充分な貯金が無い人にとって、投資など、未だ先の事。そう思うのは当然である。「年収200万円からの貯金生活宣言 (横山光昭の貯金生活シリーズ)」:横山光昭氏を読んでいる。

ここから先は

650字 / 1画像
この記事のみ ¥ 100

最後までお読み頂きありがとうございました。よろしければ、サポートお願いします。文献購読&調査等に活用致します。