詩 『事実と真実~Fact&Truth』
作:悠冴紀
一つの事実(fact)
人の数だけ存在する真実(truth)
事実がはじめに滑り出し
その後を
生まれたての真実たちが駆けていく
色違いの真実
形違いの真実
認識次第で異なる事実の化身
優も劣も無いけれど
不当な天秤にかけられる
白も黒も無いけれど
『倫理』に『道徳』に裁かれる
やがて一つが多数決で選ばれ
一般論として定着する
他の多くは沈黙を覚える
地上の光から身を隠す
それでも朽ち果てることはない
事実と思考を融合した真実の果て
暗号化された