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労組満足度向上術 (1/16)委員と1on1を実施した。

書記長になり、なぜ1年で組合員の満足を向上させることができたのか?今回はそのポイントについてお話ししてみたいと思います。全部で16個のポイントに絞って全16回にわたってご紹介したいと思います。

ポイントその1 委員と1on1を実施した。

労働組合では、いかなる活動も現場の声から始まります。ただし、この鉄則は結構守りにくいです。組合費を抑制するために、私のような専従者(フルタイムワーカー)はそこまで多くできません。

前述記事のように私の担当は700人超の支部ですから、組合員すべての声を汲むことは実質的にはやはり困難です。一人1時間取れば700時間かかります。もちろん支部によっては専従者で分担して全員と話をするという方もいらっしゃります。しかし、私は一年間である程度の声が拾える体制で望みたかった。となるとやはり厳しいです。そこでまずは40人弱いる委員との時間を大事にしました。委員は職場の代表であり、委員は職場の方と十分に繋がりがあるという前提に立てば、効果的に組合員と関わることができると考えました。

具体的には、委員ひとり一人とお昼ごはんを共にさせてもらいました。もちろんコロナの状況のため、パーティションごしにしたり、離れたり、食事を終えてから話すなどの工夫はしました。やはり食事の力は強いと思います。リラックスして話ができる。お弁当は欠かせないツールだったと思います。

そしてこの時大事なことは、「皆さんのことをわかっていない書記長なんて裸の王様です。皆さんの職場のことを聞かせてください。」というお願いをしたことだと思っています。この一言は、相手に対する信頼・期待・信用を表せていると思います。現場を知っている相手に対する敬意を素直に言葉にしたとこと自然と出た言葉でしたが、このフレーズは我ながらいいフレーズだなと思っています。

この面談の中で重要な内容は3つです。最近の所属の部のうまくいっていること、うまくいっていないこと、困っていることです。実際は雑談やお互いの話は挟んでいます。これでだいたいその所属の部の状態がつかめました。ポイントは困っていることを聞くことです。これは個人的に気になっていることなんでもです。ちょっとしたことでも困っていることを解決していくことで、信用を作ることができます。その時は大した話でなくても、大事な相談の時には声をかけてくれるようになりました。

この機会を利用して、職場改善に向けてのアイデアも伝えることになります。全部の委員とまんべんなくできたかというとそうではないですが、少なくとも「私が考えている軸の部分」は伝わったように思えました。そして委員との距離はこれのおかげでだいぶ縮まったように思います。また、委員としてコミットメントをしていただく皆さんに、「委員として活動を進めていただくよう、よろしくお願いします。」とお願いして回る。この時間は、私にとっては大変貴重な時間でした。この時間を就任してから3ヶ月以内にやろうと思った自分を褒めてあげたいと思うくらい、いい時間を過ごすことができました。


次回もお楽しみに。

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