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テレビ屋気取り #45 テロップはドラッグ!?


大好きな「あちこちオードリー 」が、ギャラクシー賞6月の月間賞を受賞しました。

このことと「天下をとる」ことについてラジオで語る中で、春日さんの口から「あちこちオードリー 」と「オドぜひ(オードリーさん、ぜひ会ってほしい人がいるんです。)」という言葉が出ました。

この二つの番組については、以前に記事を書いたことがありますが、やはりオードリーの役割は似ているのではないかと思います。
ゲストへの話の聞き方やそれを踏まえてのイジり方は、相手が一般人かタレントかの違いはあれど、見ている側としては同じものを感じます。

だからなんだよって話ですけどね。



今回のテーマ:「テロップはドラッグ!?」


少し大げさなタイトルをつけてしまいましたが、
私はテロップ が嫌いです。

動画編集をする身として、テロップをつける作業が1番神経を使います。
フォント・色・サイズ・タイミングなど、細かいことひとつひとつにセンスが問われているような気がして、編集しては見直してを繰り返して、自分で首を傾げながら何度も修正してしまいます。

普段からテレビやYouTubeを見ていて、極端に違和感を感じるもの以外はあまり気にしないで見過ごしていますが、自分が編集する動画だけはなぜか異常に気になってしまいます。

そんな経緯もあって、あまりテロップのことが好きではない私が、テロップ のことを語ろうと思います。



テロップなしでは生きられない体に


生放送以外のテレビ番組は、テロップがついていのが当たり前の時代になりました。

音声がなくてもテロップだけ見ていれば、ある程度の流れを把握することができると言っても過言ではありません。

YouTubeの人気クリエイターたちの動画にもテロップ がしっかりと入っていて、そこにクリエイターのセンスを感じる場面もあります。

つまり、視聴者にとって動画コンテンツにテロップは欠かせなくなっていると言えるのではないでしょうか。

だから何が言いたいのか。
みなさん、テロップしか見ていないんじゃないですか?
ということです。

テロップだけ見て笑っていませんか?
テロップ のフォントや色に惑わされていませんか?

もっとちゃんと中身を見て楽しみませんか?

トークバラエティだったら、出演者の表情やバラエティ特有の間を楽しむことも必要ではないでしょうか。



ドラッグ(テロップ)に染まっていないバラエティ


今回はじめにも触れた「オードリーさん、ぜひ会ってほしい人がいるんです。(通称:オドぜひ)」ですが、この番組は出演者のセリフに対するテロップ が一切ない番組です。

画面下に、解説や豆情報が常時表示されているテロップはありますが、オードリーのふたりの鋭いフレーズに対しても一切テロップが出ないこの番組は、オードリーとぜひらー(一般出演者)のかけあいに集中しないとその内容を掴むことができないようになっています。

一般出演者の表情や仕草など、オードリーは初見の見た目から感じる素人の特徴を掴んでイジリどころを探します。
視聴者も同じように、ぜひらーがどういう人間なのか、画面から伝わる情報を汲み取って自分の中でイメージを膨らませているのではないでしょうか。

それが可能なのは、テロップがないからです。
テロップばかりに目を奪われることなく映像に集中できるからこそ、番組特有の空気感を感じ取り笑うことができます。

制作の人たちにそのような意図があるかどうかはわかりませんが、この番組ならではの特徴ではないでしょうか。



テロップがなくても楽しめるように


生放送・生配信のコンテンツにはテロップを入れることはできません。

テレビのバラエティ収録も客入れの収録ができない状態が続いていますが、それならオンラインで収録観覧や生配信のコンテンツを増やしていくという方向性を試していくのも一つの手ではないかと思います。

生の新鮮なバラエティをテロップなしで楽しむ。

これがが当たり前になると、また少しずつ動画の作り方やあり方が変わってくるのではないでしょうか。


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2021.07.25 作成

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