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#35「劣等感を追い求めて」

1ヶ月間の休職をきっかけに、ミニ四駆にハマったという話はこのnoteにもよく書いていますが、仕事に復帰した現在も週末にはよくサーキットに走らせに行きます。

ミニ四駆をはじめて組み立てた日の翌日に、聖地である新橋のタミヤに行った時の興奮が忘れられず、今でもわざわざ仕事帰りに自転車を走らせて会社から直行することがあります。

ただ、聖地であるためタミヤにはミニ四駆のガチ勢が多く集まります。
当然はじめて2ヶ月ほどのビギナーである自分は、その人たちのマシンには到底及びません。

はじめた頃と比べれば自分のマシンも改良を重ねて速くなっているのですが、上級者たちのマシンを見ると「自分のなんて…」という気持ちになってしまいます。 


この「自分なんて…」という気持ちは、ミニ四駆に限ったことではありません。
普通に街を歩いていても、手を繋いでいるカップル、友人同士で楽しそうに会話をしている集団など、自分の視界に入ってくるもの全てが“自分にはないもの”ばかりで、それを見ると胸がキューっと締め付けられるというか、反射的に気分が落ち込みます。

自分が人見知りで、一人でいることが好きで、誰ともつながろうとしないことが全ての原因なのです。

ミニ四駆のサーキットに行くと、大体そこにいる半数以上の人は集団で来ていることが多いです。

誰かと盛り上がりたくてミニ四駆をやっているわけではないので、別に気にしなければいいのですが、どこかで同じ趣味を持つこの方々と仲良くなりたいと思っている自分がいて、何かをきっかけに話しかけられないかなと様子伺ってしまいます。

ミニ四駆を楽しむためにお金を払ってサーキットに行ったはずが、気づいたら「劣等感」や「孤独感」を感じるために毎回行っている、、

やはりどこまでも「寂しがりやの1人好き」なのだと気づかされました。

その極め付けは、復職直前の“1人ディズニーシー”でした。

“あんな場所”と言ったら少し語弊がありますが、どう考えてもあの場所に1人で飛び込んだら、幸せそうなカップルや友達同士で楽しそうな団体、あたたかい家族連れを目の当たりにして、どれにも当てはまらない自分は劣等感を感じるに決まっています。

そんなことをわかっていながら、何か自分が変われるのではないかと思い、夢の国へ足を踏み入れました。

当然予想通りの光景が広がる中、“劣等感”を感じながらパーク内を周り、アトラクションに並んでいる120分間も、周囲のことが気になったり、逆に1人で並んでいる自分を周囲はどう見ているのかも気になってしまいました。



残業時間250時間(/月)の時の方が、こんなことを冷静に考える余裕もなく、もしかしたら「“劣等感”を感じる暇もない」という意味では、闇に落ちる前の方がよかったのかななんてことも思います。

なんていうのは冗談で、あの時はあの時で苦しかったし、今は今で苦しいです。その苦しさが何から来るのか、“劣等感”が原因なのかもわかりません。



とりあえず“ひたむき”に


先日ひょんなことから、SUPER BEAVERというバンドのライブに行きました。

私がSUPER BEAVERを初めて知ったのは高校3年生の時、ボーカルの渋谷龍太さんがオールナイトニッポン0のパーソナリティーをされていて、深夜ラジオにハマって1年目のタイミングで、当時受験勉強をしながら渋谷さんのラジオを聴いていました。

正直言うと、毎週聴いているほどのヘビーリスナーではありませんでしたが、オールナイトニッポン50周年のタイミングでリリースされた「ひなた」という曲が妙に刺さり、他の楽曲も聴くようになりました。

無事に、というよりはいろいろありながらも大学に進学して、ロックフェスやワンマンライブでSUPER BEAVERの音楽に生で触れる機会も増えました。

非常に申し訳ないですが、少しずつSUPER BEAVERから離れていってしまい、その間にも彼らは再メジャーデビューを果たしたり、大ヒット映画の主題歌を担当して世間的な知名度を高めたりと、その活躍ぶりはチェックしていました。

そして、久しぶりの今回のライブ参戦。
ライブハウスをホームにしてきたSUPER BEAVERにとって、全国アリーナツアーは新たな挑戦。

「メジャーに行ったからホームを捨てたわけではない」
「4人とあなたでSUPER BEAVER」
「会場が広くなった分、いろいろな人生が同じ場所に集まって交わって、自分たちが届けたものがその人生の一部になって初めて音楽になる」

その強い思いがMCからよく伝わってきました。



新曲の「ひたむき」、この曲が妙に刺さります。
オールナイトニッポンのプッシュで流れていたこともあり、数ヶ月前からよく耳にする曲です。

いつだって今日が人生のピーク 超えていけ
踏み出す人の真ん中にある 決意は未来だ

サビ部分の歌詞です。
人生のどん底だと思っている今も、人生のピークであって、
先は見えていないけど、踏み出そうとしている自分の決意にも未来がある。

背中を押してくれる歌詞に心打たれました。

ライブの後は、毎日何回もリピートして聴いています。


個人的な話ですが、
正式に会社内で異動することが決まりました。

大きな夢を抱いて会社に入社したものの、
働き方、そこにいる人の性格など、自分には合わないことばかりで、
苦しくなって逃げ出してしまいました。

もう一度そこに戻る勇気がなく、抱いていた夢も諦めることにしました。

こうなってしまった以上は、次に置かれた環境で、“ひたむき”にやっていくしかありません。

大きな夢を抱いてしまったがために、先を急いでしまったのも、こうなってしまった原因のひとつです。

“ひたむき”に追い求めるものが特になくてもいいと思っています。
目先のことに“ひたむき”になれれば、それだけで充実感が得られるのではないかと思っています。

決して“劣等感”を追い求めることのないよう、、

言い訳のそのための決意じゃなかったろう


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2022.12.18 作成



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