あの人の好きだった場所へ (1)

●5月4日、朝

今年のゴールデンウィークは、まとめて休みを取ることができなかった。
とりあえず4日は一日休みなので、どこか少し遠出したいなと思ったのだ。

「どこ行きます？」と弟からメッセージ。
少し考えてから、「猪苗代でお蕎麦とか食べますか」と返事を打つ。

母がいた頃は、5月の連休によく会津方面へ行った。車で土湯峠を越え、福島市から約一時間ほどで着く。意外とアクセスしやすいのだ。

強清水で湧水を汲んで、周囲のお蕎麦屋さんでお昼を食べたり。猪苗代湖の湖畔の遊歩道を歩いたり、喜多方でラーメンを食べたり。中丿沢温泉、大塩温泉など近隣の温泉へよく泊まりにも行った。

当日はからりと晴れ、雲一つないまさに五月晴れというお天気。気温もかなり上がりそうで、予報ではなんと30℃を越えるという。福島市は盆地なので、5月でもあっという間に暑くなる。

迎えに来た弟の車に乗り込んだ私は、「そんなに暑くなるなら、やっぱり山の方へ行くしかないよね」と言いながら、持ってきたミネラルウォーターを飲んだ。

お昼を食べたお蕎麦屋さん。5月だが、桜が満開

●お昼は、人気のお蕎麦屋さんへ

連休真っ只中のせいか、道は少し混んでいた。他県ナンバーもよく目にする。しばらくたらたら走っていたが、土湯の道の駅を通過するとようやくスピードを出せるようになった。

猪苗代あたりに到着した時には、すでに11時半。少し早いがお昼を食べようとなり、道路脇に「そば」と書かれたのぼりが出ていたお蕎麦屋さん「おおほり」へ向かった。

人気のある店なので入れないかもと思ったが、運よく駐車場に一台分スペースがあり駐車。入り口前に並んでいる人もいるようだし、どれくらい待つか聞きに店内に入ったところ、待たずにすぐに通された。幸先の良いスタートだ。笑

上の画像がお店の外観だが、普通の桜より開花が遅い八重桜が満開だった。

今年の福島市の桜の開花は例年よりとても早く、3月末には満開となってしまった。猪苗代なら桜の花がまだ見れるんじゃないかと予想してはいたが、こんなに満開だとは思っておらず、おいしいお蕎麦と共に美しい遅い春の景色を堪能した。

弟が頼んだ天もり。天ぷらの量がすごい

私はかき揚げをチョイス

このかき揚げの高さを見よ（笑

ちなみに「おおほり」さんの天ぷらはすごいボリューム！（お蕎麦もだけど）
隣のテーブルに来ていた天盛りを見て、量が多そうだなと思った私はかき揚げを注文。しかし、やってきたかき揚げを見たら、ものすごい厚さ。食べても食べても減らない。

なんとか完食したが、もうしばらく天ぷらはいいやと思いました（笑

（続く）