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競馬に代表される公営ギャンブルで負けないための大事なこと【2】ギャンブルにおいての賭け方を科学的、統計学的に考える

競馬で負けないための大事なこと

「競馬に代表される公営ギャンブルで負けないための大事なこと」には2つの大事な要素があるとして、まず「1、競馬の仕組みを知る」という事を3つに分けて書いてきました。

【1】の1 競馬の仕組みを知る・JRA編
【1】の2 競馬の仕組みを理解する・馬主と騎手編
【1】の3 競馬の仕組みを理解する・厩舎と騎手編


賭け方を確立・統計学的に考える

今回は「2、賭け方を確立・統計的に考える」という事で、馬券の買い方にフォーカスを当て考えてみる。

・ギャンブルに必勝法はあるのか?・負けない買い方とは?
・一番早く確実に負ける方法とは?
・ツキの正体とは?

馬券を買う際に私が前提としている事を学んだ書を紹介しよう。


画像1ツキの法則―「賭け方」と「勝敗」の科学 (PHP新書)


この書は私の競馬におけるバイブルとなるのだが、著者は、犯罪学やギャンブル社会学を専門とする大学教授で、コントラクトブリッジの学生チャンピオンになるなど実践派の方だから説得力がある。

結論から言うと、ギャンブルにおいて必勝法はただの迷信や思い込みであり、存在しないということを、統計学的な視点から解き明かしています。

また、ルーレットやブラックジャック、競馬、麻雀などを題材として、「一番早く確実に負ける方法」を詳細に解説しており、その逆説として、もしかしたら勝てるかもしれない「まだマシな賭け方」が存在するという考え方も実に興味深い。


大数の法則で回収率は必ず75%になる

【1】の1 競馬の仕組みを知る・JRA編で書いた通り、競馬は期待値がー25%のマイナスサムゲームである事から、確率・統計学的にいう「大数の法則」に従えば、買えば買うほど結果はー25%に近づく。つまり短いスパンではプラスになることもあるが、買い続ければ必ず回収率は75%に限りなく近づくという事だ。

さらに、本書では、「ツキは統計上のゆらぎ」であり、「単なる偶然」と断言されている。つまり、ギャンブルで大勝したとしても、たまたま一時的な話であって、いわゆる「ツキ」というのは、「ただの思い込み」であるとも書いています。


確実に負ける買い方とは?

競馬に限らずとも、競艇、競輪、宝くじ、パチンコ、胴元が存在するギャンブルの期待値は常にマイナスである。つまり確率・統計学的における「大数の法則」に従う限り「確実に負ける」システムなのである。

では、馬券において具体的にどういう買い方が早く確実に負けにつながるのか、いくつか抜粋してみよう。

・何レースも買い、賭けの回数を増やす
・ボックス買いなど一度に何点も賭ける
・同じ金額を賭ける(一定額)
・高倍率の抑え馬券は少額にする
・本命狙いに徹する

何レースも買ったり、何十点も買ったり、賭けの回数を増やすほど「大数の法則」が働き、マイナスの期待値に近づく可能性が高まり負けやすくなる。

また、どの買い目も一定の金額を賭けるやり方も確実に負けやすくなるが、それよりも、本命には多く賭け、高倍率の買い目は少額で抑える買い方の方が、より大数の法則の効果が早く表れ、より確実にマイナスの期待値に近づくことが統計学では証明されている。



競馬に必勝法はあるのか?

著者は「確実に負ける方法」の逆を行うことによって、運さえよければトータル収支をプラスにして置くことは可能だと言っている。

むろんこれも短期的な視野に立っての話であって、長期的に見ると必勝法は存在しない。だが、「まだましな賭け方」「ひょっとすれば勝てる」賭け方も明記している。

・期待値の低い賭けには手を出さない
・抑えは避け1~2点に絞って賭ける
・本命は避け大穴を狙う
・掛け金は変化させる
・時々大勝負をかける

つまり、なるべく買うレースを減らし、なるべく大穴を狙い続け、掛け金もバラバラにして、時々大勝負をかける。これに尽きると明言している。



まとめ

マイナスサムゲームのギャンブルに必勝法というものは存在しない!

しかし、競馬の仕組みを知り、お金の流れを考えれば、走らせる側の思惑と強弱のバランスはある程度推測できる。

その上でレースを絞り、買い目も1~2点に絞り穴を買う。そして時々勝負をかける。

買い方は分かった!後は競馬界の裏事情を研究するだけだ。



あとがき

20年ほど前に清水成駿氏の「財産のために競馬とマジで戦う本」に出会い、「馬ばかり見てると馬券は獲れない、競馬界に詳しくなければ」と、清水成駿氏の教えを当時のブログで言い続けてきた。

それから、私の他にも社台がどうとか、オーナーサイダーとか、いわゆる「走らせる側に立って競馬を考える」というヒューマンロジック予想が増えてきた。

そりゃそうだ、競馬は我々が想像する以上のお金が裏で動いているビジネスモデルである。馬は走る。だが走らせているのは人間だ。ある人間がお金儲けをするために馬は走らされている。ある人間に大金が入るように大量の種付けをさせられるのだから。

要するに競馬も、私たちの日常のビジネス社会と同様に、投資したお金の回収額を中心に、様々な人間の利害や人間関係の強弱のバランスの上に成り立っていることを忘れてはいけない。

10年ぶりにネットに復帰してみると、いまだに調教がどうとか、能力比較がどうとか、何とか指数が溢れている。ノーザンFや馬主の手前、メディアに本音なんか言うはずのない調教師や騎手のコメントにいまだに翻弄されていて、まったく競馬ファンの人の良さには驚くばかりだ。

そろそろ、表に出てこない競馬界の情報や、裏に隠された思惑を一緒に考えてみませんか?どの馬が勝てば一体誰が得するのか?誰と誰がウラで繋がっているのか?この謎が紐解けたとき、勝たなければならない馬が見えてくるはずだから。

「勝たんとして打つべからず、負けじと打つべきなり」は徒然草の言葉だが、「勝たんとて打つべきなり、負けじと打つべきなり」が私の競馬だ。
サラブレッドも、馬券も、勝つという目的においてのみ存在するものだからだ。
                        ~清水成駿~

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