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先生に聞くときの工夫

息子はおとなしめの子だったので、今までクレームを受けることはありませんでしたが、やられる側になることは多々ありました。低学年の時は、鉛筆の芯を折られたり、消しゴムを隠されたり。うちに帰ってきてそれらの話を聞きながら、かわいそうで、先生に言わなくてはと思いました。
ですが、よく話を聞くと、やってくる子は仲がいい子というわけではなく、席が近い子。息子は友だちとは楽しくやれているので、そこから想像するに、つまらなくて時間を持て余してるのか、おうちで嫌なことでもあったのかな、と。私は、自分が成長する過程で色んな人達と接してきた結果、子どもの振舞いは、家庭環境や身近な人の影響が大きいから、子ども自身が悪いのではないと考えるようになっていました。
なので、その子に対する怒りの気持ちはないのですが、息子がされてることは先生には知っておいてほしい…という気持ちはあり、悩みました。果たして私が伝えたいことがきちんと伝わるのか、大げさに文句を言ってる毒親と見られるのか。

それから少しして、学級懇談会があり、そこには息子に嫌がらせをするお子さんのお母さんも参加されていました。そこで、私は相手の子の名前は出さずに、「息子がお友達に鉛筆の芯を折られたり、ものを隠されたりしてるみたいなのですが、そんな時、どんな言葉がけをしてあげたらいいですか?」と先生に質問しました。先生には知ってほしいけど、こちらは誰にされたかを問題にしたいわけではない、というのを伝えるにはこうするのがいいかなと。当事者のお母さんがいましたが、この聞き方だとこちらも堂々と聞けました。

そして、先生の答えは「ただ聞いてあげてください。」というものでした。こちらが過敏に反応して「ひどい!」と言ったなら、子どもは「ひどいことをされた」と思うし、「いじめられた」と私が言えば、いじめられたことになるから。
というのです。

実際今回の話をきいて、いじめだという方もいると思います。でも、その考えが本人ではなく、私たち親が誘導しているのだとしたら、子どもにそんな枷を作りたくないと思いました。子どもの話を聞いて想像した、私のネガティブな考えで、息子の考えに影響を与えたくないと思いました。
その日から、できるだけ私の不安な気持ちは子どもには伝わらないようにし、夫やママ友に聞いてもらうようにしました。
その後、息子と席が離れたらその子は何もしてこなくなりました。学年がかわり、何度か同じクラスになりましたが、特にトラブルはなく。息子だから嫌がらせをされていたわけではなかったようです。あの時問題化せずよかったなと思います。

ただ、ちょびっと、その子のお母さんには、こんなことありましたよって知ってほしい気持ちがないわけではありませんでした。私がきちんと担任の先生に伝えて、問題化した方が、他に被害を生まずに済むのでは?と思う人もいるかもしれませんが、私はまず息子と向き合うことで、彼の気持ちを大事にしたかったし、気の合わない人に自分から近づいてストレスに晒されるのも嫌でしたので、よしとしました。

今思うと、私は息子を嫌なものから遠ざけたかったわけではなく、色んなことはあるけど大丈夫!!にしたかったのだと思います。

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