アイデンティティ

フィットネス先進国は、いわゆる先進国だけではない。フィットネス人口は、アメリカだけでなく韓国やインドも多い国である。トレーニングというとどうしても、外見の容姿美からなのか、筋骨隆々の彫刻のような身体をイメージして美しさを求めてしまう。そもそも外見だけの美しさは本当に美しく見えるのだろうか？　私たちの祖先の歴史を辿ると狩猟社会は、木の実や貝を主食として狩猟をしていた民族であり、日々の生活の中で運動をしていた祖先は、農耕社会を経て文化を築き芸術を生み出し、工業社会は車や列車によって移動の速度とビジネスを加速させ、自分の食べ物を誰かに委ねるようになった。その結果、日々の生活の中でも運動量は格段に減っていく。日本人は、茶道・華道といった道を極めることとして精神性に美徳を持つ人種である。外見の美しさと、精神性の美しさ、そして動作としての所作の美しさを極めることに美徳を持つことが、日本人としてのアイデンティティであり、フィットネスを追求することになると考える。