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自分の中のコトバを取り出す-1


考えすぎて眠れぬ夜を越え
いつしか眠りについた朝
窓から見える朝の光が昼の色を帯びて輝く。

カラダは起きようとしている。
けれどもアタマはそれを拒む。
仕方がないので布団の中でスマホを触る。

ここ数日アタマの中のカーソルは
捉えどころのない意識を行ったり来たりしてる。

そのカーソルの矛先は私の腹にある声なのか
それとも他人の声を無理やり自分へ重ねているのか
よくわからぬままそれでもおそらく
このままじゃいけないことだけはわかる。

どうにか言葉を紡ごうと
メールを開いて自分の中からコトバを取り出す。

なんども書き直す。
長文は読みにくい。
さほど削れることもなく
まずは信頼のおけるあの人へ
このメッセージを送ってみよう。

朝から一方的な音信。
迷惑恐縮思うも送信。

同時に生まれた私の問い。
誠実ってなんだろう。
簡単なコトバにすることが誠実なのか
丁寧に自分をなぞることが誠実なのか
伝えないことが誠実なのか
口にすることが誠実なのか。

どれもそうだしどれも違う。
ひとりひとり人は違う。
この瞬間とさっきの私は違うし
この瞬間と5分後の私も違う。

人を基準にするからわからなくなる。
誰かの声を自分に重ねるから混乱する。

私は私の声を聞け。

ぐっと腹に力を入れて
複数の伝えたい人たちへも送る。


つづく

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