見出し画像

おすそわけ

私は、関西のちょっと下町感のある場所で
一人暮らしをしている。

今日、ご近所の知り合いのおばちゃんから、
「おすそわけ」と言って
我が家に大きな袋がやってきた。

ピンポン鳴らしてから、
無造作に玄関前に置いて、
「おいといたでー!」と呼びかけられた。

実はちょっとお節介おばちゃんで、
正直もうええよー、、と
ちょっとうんざりしていたのだけども、
この「おすそわけ」に少し笑ってしまった。

「おすそわけ」というよりも、
もはや「救援物資」。

ハンドメイド作家とアルバイトで暮らす私を
気遣ってのこの食料たちなので、
とてもありがたい話なのだけど、
それにしても、
私がイメージする「おすそわけ」の
許容範囲をこえてきた。

これは、すごい。

中身は
・駄菓子いっぱい
・紅茶やコーヒーのパック
・みかん
・りんご
・さばの水煮缶詰 3個
・チーズケーキの缶詰(こんなのあるの知らなかった)
・カレーのレトルト 2個
・釜飯のもと
・リッツ
・野菜ジュースのパック 2本
・ペットボトルのほうじ茶
・蒟蒻ゼリー
・グラノーラ大袋

そして最後に、
・栄養ドリンク 2本。

もう、これはおすそわけじゃない。
救援物資だ。

私、そんなに食べてなさそうに見えたかな。
と、思わず自分の身体が心配になってしまった。

でも、そんな救援物資こと「おすそわけ」が
今の時代にもあるのか、と、
ちょっと心和んだ自分もいた。

おせっかいなんて言ってごめんね。
ありがとうおばちゃん。

おせっかいまでにはならなくとも、
「おすそわけ」といって
他人を助けることのできる人になりたいと思えた。

そんな令和なのに昭和な出来事のこの袋の風景。
未来にも、心温まる文化として
ぜひ残っていてほしい。


でも、やっぱり関西のおばちゃん節がすごくて、
帰り際に、しっかりオチもつけてきた。

「あ、グラノーラの賞味期限、
来週までやから、はよたべてねー!!」

そんな期限近いやつ、人にあげようとせんでよ。笑

大袋のグラノーラ、
果たして来週までに食べ切れるんだろうか…


#未来に残したい風景

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?