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2020/07/27 娘のトイプーちゃん

5歳になったムスメはなんだか少しお父さんを避け始めている。週末はお店をやっているので、今までの日曜はお父さんとムスメが二人で過ごす、というのが定番だった。私は独りで清々しく店での静かな時間を謳歌していたのだが、もう駄目、もうずっと私にべったりで、静かな週末時間は無くなってしまった。

そこに救世主が現れたのがつい最近の事。隣のお店の娘さんだ。学年も1つしか違わなくて、滅多にお店には現れないその子が隣に来たとき、うちの娘は渾身の勇気を出して「一緒に遊ぼう」と持ち掛けた。娘エライぞ!

昨日はその出逢いから2回目の日だった。まだ出逢って日が浅いというのに、2人は終始とんでもなく盛り上がりまくり、お店ではずっと学校ごっこをしていた。時々「ねえ見てーっ‼」と呼ばれて、指をさされた黒板の方を見る。100が沢山書いてある。「ぎゃー、はっはっは!」と爆笑している2人。何が面白いのかは全然わからないが、なんだよこれ、微笑ましいが過ぎるだろ。そして、まだ名前すらちゃんと覚えていない2人のこと、ムスメは間違って名前を呼ばれるとちゃんと自然に訂正をしている。

「違うよ、〇〇」

ムスメ、こんなに成長していたのか。私は心の中で感涙しながら拍手をする。私は今でも、名前を間違えられたら、そのことが少なからずショックで、訂正せずに聞き流しちゃう。サチヨなのにサチコと呼ばれても、私は返事をする。そしてをそれを何年も根に持つタイプだ。ムスメは私と全然違って、ちゃんとコミュニケーションができる人にいつの間にか育っているではないか。

ムスメが生れる前、うちの犬ピン子を初めてドッグランに連れて行ったときの事。家でははぴょんぴょん跳ねるし、走り回る活発なピン子が、初めての場所ですっかり委縮していた。広いドッグランに、小さいピン子はポツンと所在無げに佇む。「ピン子走りなさい!」と言ってももちろん走らない。走りそうになっても仲間もいないし、すぐとぼとぼ歩いてポツンと独り。なんだかひどくがっかりしてしまって諦めて帰ろうと思っていたとき、フレンドリーなプードルが2匹、近づいて来た。そして3匹で力強く走り始めたのだ。

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ピン子が他の犬と一緒に走るのを初めて見たもんだから、私はなんだかひどく嬉しくなってしまって、「ピン子ー!」と運動会を見守る親みたいに応援しながら涙がでた。

この時の感動が、昨日のムスメで再現されました。

私は友達と遊ばない静かな子で、ずいぶん親は私にガッカリしていた。だから私はそんな事でがっかりしない親になろうと思っていたけど、やっぱり親って、子供が自分で友達を作って遊びはじめると、なんだか嬉しくなってしまうものみたいです。

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