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2021/08/07 もうこりごり

今週、娘をスイミングの短期教室に連れて行っている。娘は顔にシャワーをあてる事も、しっかりと洗う事もできなくて、私は毎日「顔を洗わないと毛穴に汚れが詰まってまっ黒黒の顔になってしまうよ」と脅すのだけど、それでも顔をちゃんと洗えない。

泳げないと夏の体育の授業が今後10年以上、つらい試練になる事は私が経験済みだ。どうか私のように、悪い泳ぎ方の見本で泳がされるような子にはならず、普通にスイスイと泳げる人になりますように、クロールの息継ぎで変な顔にならずに、なめらかな手の動きと無駄のないバタ足ができる子になりますように、と祈りながら、水泳教室への参加を決めたのだ。

で、教室が終わって濡れた髪に青白い顔で娘がまず言ったのが

「もうこりごり」

だった。これはきっと、私が聞く娘の初めての「もうこりごり」だ。私はなんだか面白くなってしまい、口がニヤニヤとゆるんでしまう。すごい、とても上手に「もうこりごり」が使えている、子供すごいな、いつの間に「もうこりごり」を覚えたんだろう。学校でも習わないし、絵本にも出てこないだろうに。

私はとても愉快になって、「もうこりごり」の事を考えた。ああ、なかなか口に出してまで【こりごり】はしていないもんだなぁ。最後に「もうこりごり」って言ったのいつだっけ?あれ?誰かにそんな事言った事あったっけ?無いね、言った事ないね私。あれ?そうかー、喋る相手がいないんだ、私そうだ、友達がいないのか!おお!

となったんだけど、そういえば心の中では滅茶苦茶【こりごり】しているよな、と気が付いた。今日も麺つゆの蓋が冷蔵庫の中で開いていて【こりごり】、良からぬ場所に靴下が脱ぎ捨てられていて【こりごり】、さっき何故か焼きそばの麺が、水が入った大きな鍋の中で四角いままで浮いていて【こりごり】と【まるで意味がわからねえ】が襲って来た(焼きそばは焼けよって怒った)。私の日々は【こりごり】だらけじゃないか、案外気が付いていなかったけど、夫にひどく【こりごり】させられていたんだ、私。

なんて考えて【こりごり】したんだけど、娘は水泳二日目は晴れやかな顔で「顔を水に6回つけられたよ」「プール楽しいね」なんて言っているので大成功です。

そして、絵は水泳教室から出てきた子供たちが、頭に吸水タオルみたいなのを被っていて、小人みたいで可愛かった。こういうのを着けるのがスタンダードな水泳後のスタイルなのね。知らなかった。とってもかわいいな。





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