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コピルアクは必要か?

子供の頃からコーヒーが好きで、時間が有ればコーヒーを飲んでいた、昔はインスタントしか無かったけどね、我が家では。

子供がコーヒーを飲むのは良くないと、一般的には子供がコーヒーを飲むのは推奨されていない。

でも我が家ではそれほど問題視して居なかったから、コーヒーを飲むのは楽しみだった。

結婚した時に、夫がコーヒーは好きかと聞いてきた。

「コーヒーは好きですよ。」そう答えたんじゃないかな、実際に好きで良く飲んでいたからね。

夫が聞いたのは、知り合いの女の子がコーヒーは身体に悪いから(カフェインの問題なのだろう)コーヒーは飲まないと言ったそうだ。

『もう喫茶店に居るのに~』と夫が思ったらしい、他に何か理由が有ったのかも知れないが(喫茶店に居たくない)、コーヒーが嫌いだと言われたらしい。

私としてはコーヒーは大好きで、時間が有ったら飲む方なので、後で大好きだと言って置いた。

夫は何でも趣味にしてしまう所が在って、結婚してすぐは車だったり(車はずっと好きだったけど、そう簡単には買えないよね)、その後はゴルフ、ゴルフに行かなくなったら、自転車を組んで、それからコーヒーとなっていった。

もうね、趣味にどんだけお金を使うの~、私的にはそう思っていたけど、ゴルフなんかは会社の経費だったりしたから、余り文句も言わなかった。

自転車も家族分作ったら、もうそれ以上は要らないから、(夫は3台あったけど)自ずと出来なくなる。

最後のコーヒーは消え物だから、ずっと続いていた、会社で飲む事も多いから、経費だったりしたからね。

コーヒーも道楽で、器具はこれが良いと言っては買い、あちらが良いといううわさが有ればまた買い、コーヒー豆もこの焙煎が良いと聞けば通販で買い、いやこれが良いと聞くとそっちも買う。

まあ沢山買ったよね。

メリタ、カリタのドリッパーにコーヒーメーカーにコーヒーミル、そんなにいるの~と言われそうだが、本人は色々試して良い物を使いたかったみたいだ。

「そんなに要る~?」器具を見て聞いてみる、止めようよは口から出さないでね。

「試さんと何がええのか解らへんし。」と言って、ある程度買う迄辞めなかったんだよね、大変だったね。

最終的にはケメックスでドリップするのが良いと結論付けて、ミルはカリタの電動ミルにして、器具は決まった。

それからがまだ遠い道なのだ、コーヒーの豆の種類や焙煎の仕方、これはとんでもなく種類がある。

気に入った豆を買って、その日の気分で作っていたようで、あの日のあれが良かったと言ったら、また出してくれるのだが、味が違ったりしていた。

その時にコピルアックという豆の話を聞いた、既に飲むには贅沢なくらいの値段で、ジャコウネコのふんから出た豆を焙煎して飲むのだそうだ。

この始まりはインドネシアのコーヒー農園で、作っている農民はコーヒーを飲んだことが無い。

コーヒーを飲みたくても高くて買えないのだ、飲みたいなーと考えたある人が、ジャコウネコがコーヒーを食べて、その糞に豆が入って居るのに気付く。

良し、これを洗って焙煎して飲んだら旨いのかも、それで農民が飲んでみると美味しいのだ。

農民が糞の中に有る豆でコーヒーを飲んで美味しいと言っているのを見て、買い付けに来た業者も飲んでみたくなった。

飲んでみると、コーヒーの嫌なえぐみだけが抜かれた美味しいコーヒーだったのだ。

それを知った買い付け業者は、この豆を売りに出すことにして、これが世界中で人気になって、今ではとんでもない金額になっている。

たぶん100グラム5000円とか1万円とかするのじゃ無いかな。

何だかね、作っている人が飲めないコーヒーって何なんだよと思うが、これがそれだけの問題ではなくなってきたらしいです。

今ではジャコウネコを飼育して、コーヒー豆を食べさせて、糞を集めてコーヒーを売るのが商売として成り立っているらしい。

この猫たちがとんでもなく酷い生育環境で飼われていて、業者によってはコーヒー豆しか食べさせないらしいんですよ。

昔の寓話の金を生むガチョウを思いだしてしまった、それで猫が死んだらコピルアックは出来ないんだよね。

タイでは象の糞のコーヒーが話題だし、アフリカではサルの糞のコーヒーがある、ベトナムではタヌキのコーヒーが有るらしいんですよ。

話題で高く売れるのは、農民にとっては嬉しいことなんだろうけど、これって本当に農民にお金が入るの?

何だか中抜きの業者が居て、生産者にお金が入らないってのは、由々しき問題なんだよね。

だけど、何処の世界のも有るよね、当たり前の様に中抜きって、自分が派遣で働いていた時も、契約見たら、派遣先ととんでもない金額で契約しているんだよね。

三女にジャコウネコの話をした、我が家は猫ファーストな家族なので、猫の事は言っておかないとね。

「何それ、猫を捕まえて無理やり豆を食べさせるなんて、滅んでしまったらええのに。」憤慨している。

こういうのはさ、猫だけじゃ無くて、たーくさん有るんだよ、動物も人間も搾取からは逃れられないのさ。

こんな状態は無くなればいいのにと思いつつも考えている。



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