アクアイグニスから帰ったらツナ君がにゃあと鳴いた
次女に連休があると、何処に行く~、何する~、と考える。
別に連休でなくても行けるのだが、やっぱり出来たら連休に行きたいのが人の性。
彼女はスタバ店員なので、一般的なサラリーマンの様に、お盆や連休は無い。
但し、入った当初は有給を使わなさ過ぎて、上からお叱りを受けた様で、この頃では店長に良い時期に有休を入れてくれと言っているので、月に何日かは連休になる。
「予算が合えばお出かけしようか?」次女が言う。
うん、お出かけはしたいな、でも予算無いってのが難しい、美術館に行きたくても、中々ハードルが高いのだ。
彼女が何処に行きたいのかは解らないが、なるべくお金を使わない面白い場所と言うと、大人には難しい。
基本的にお金を使う為にお出かけをしているようなものだからだ。
「吉野や奈良に行きたいけど、交通費が高くなるよね、パルケエスパーニャも行ったこと無いから行きたいけど、何事にも高いだろうし、昨今では並んだりすると言う。
ブルルと頭を振って、そこいらのお出かけは止めることにして、次女の顔を見てみる。
私には行きたい所が在った、何処かと言うと、『アクアイグニス』だ。
私はお医者さんから治らないと言われている皮膚病がある、いつも言っているがヘイリーヘイリー病だ。
そのヘイリーヘイリー病が、アクアイグニスのお風呂に入ると、何だか良くなっている気がする。
主に私の気の所為だとは思うが、いつもよりも肌の状態が良くなっている気がしている。
「アクアイグニスに行きたいな、あそこのお風呂に入ると、良くなってく様な気がするんよ。」次女に言ってみる。
「ええんちゃう、それで病気が治るんやったら、安いもんやん。」いやいや、治るとは言ってないがな。
兎に角、今日はアクアイグニスに行く事にして、昨日は早い目に布団に入った。
『やったー、温泉だー。』気分はもう向かっている気持ちで起きると、次女はちょっと頭が痛いと起きて来ない。
仕方が無いな、自分だけ食事して、後で買い物でも行こうかな、と考えていると、「もう起きる、大丈夫。」と言って次女が起きてきた。
朝食を食べて、掃除や片付けの家事をして、ツナ君に目薬をして、アクアイグニスに向かう。
湯の山の駅に降り立つと、今日は涼しいなと感じる、さてバスに乗ろうとしたら、目の前で行ってしまった。
「仕方が無い、歩いていくか。」と言って、2人で歩き出した。
「これは良い事やで、だって歩くことによってバス代もいらんし、その上運動になる。」と次女に話しかける。
「物凄いポジティブ思考やな。」と次女が答えた。
「ええー、私なんてネガティブやで、もっとポジティブにならんとあかんと思ってるんやけど。」と返す。
「それな、ネガティブが本気で殴りに来る奴や。」そんなこと無いで、充分ネガティブなのにな。
歩いて行くと、道沿いに食べ物や??さんがある、でも看板が何だか怪しい。
変な小人居るけど、なんの為??????
そこを過ぎると、直ぐにアクアイグニスに着く。
「このいちご作ってる所に、いちご有るのかな??」と次女がポツリ。
「たぶん無いやろ、時期とちゃうもん。」と答えた、本当は時期など知らないが、夏では無かった筈だ。
アクアイグニスは何時も涼しげだ、さて、今日もお風呂お風呂。
このお風呂に入る所の、横長の窓が綺麗だ、誰が設計したんだろうと考えながら、お風呂に入る。
いつも通りのいいお湯で、熱すぎて長湯が出来なかった、お風呂は暑くないが、身体は暑くなる。
温泉って不思議だな。
お風呂の入り口に、かき氷のポスターが張ってあって、次女と「食べる??」とお風呂で話していた。
身体が暑いから、氷はいい考えだ、2人で一個お願いする、お店の方には悪いが、一人一個は食べられない。
「美味しい。」
「美味しい。」
2人でそう言いながら、直ぐに食べきった。
今日は昼食は持って来ていた、予算内で済ますために、いつも作って冷凍してあるサンドイッチを持ってきたのだ。
実は朝方スタバによって、コーヒーも買ってきたので、鬼に金棒状態だ。
きっとアクアイグニスの関係の方は、座って食べる所用意しているんですよ、外のベンチで食べなくてもと言うだろう。
それでも、今節約モードの私達は、お店を見ながら、自作のサンドイッチを食べた。
お店の方、アクアイグニスの方申し訳ない。
美味しく食べて、店の中を見ると、そろそろバスの時間になる。
「今日は涼しいね。」と言いながら、バスに乗って、近鉄湯の山線で家路についた。
四日市に着いて、電車から降りると、熱が迫ってくる、「暑ーい。」思わず口に出る。
「ヤッパリ、湯の山は山やで涼しいんかもしれないね。」次女も同意している。
「アアー、あんな涼しい所で暮らしたいな。」と呟くと、「冬は寒いで。」と次女が返す。
確かにな、まあこれで肌荒れがちょっと良くなると良いんだけど、と考えながら、家に入ると、待ちくたびれたツナ君がにゃあと鳴いた。
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