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漢字解読の紹介

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#象形

基本部首‐5(漢字解読‐9)

基本部首‐5(漢字解読‐9)

 今回は基本部首群の最終回で対象は指標字です。基本となる指標字「点」と指標字「線」と、それらを基として生まれた派生字を含む基本字群はすべて同じ指標字に属し、全体を指標部首と呼ぶことにします。
 指標部首が付加されて生まれた新たな複合字は全て指事字に分類します。

指標部首

 基本部首の「丶「点」」と「/[線]の造る指事字、派生字、複合字の用例を簡潔な解説で紹介します[文字種の‹複合›は省略]。

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基本部首は9種(漢字解読-4)

基本部首は9種(漢字解読-4)

 多くの漢字を生み出す元素となる基本部首は次の9種です。基本部首の一覧を示します(以降「文字の意味」を「字の義」または「字義」とする)。

漢字の基本部首とは漢字表記体系の元素となる文字であり、基本部首が基で他の全ての漢字ができています。基本部首は全部で9種ありますが、それを記号論(三元記号論)に従い分類しますから類像記号、指標記号、象徴記号の3種に分類されます。漢字では基本字の類像記号に

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星は太陽の子(漢字解読-3)

星は太陽の子(漢字解読-3)

 辞書では「星」に関し従来次の誤った次の解釈が採用されています。『「星」は形声文字、”日(晶)[意符]”+”生[音符]”からなり、”日”は純精な光、”生”は音で澄み切った意味、結果「澄んだ光の星」を現わす。』
 形声文字の音符とはその部首の構成から引き出された意味ではありません。この複合字の解説で「生」は[音符]とし「生」の意味ではなく架空の意味を持たせていますし、更には[意符]である「日」も本来

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兔と亀の頭比べ?(漢字解読-2)

兔と亀の頭比べ?(漢字解読-2)

 象形とされる文字達の中で「魚」と「亀」、「魚」と「角」、「象」と「兔」と「免[会意]」、「犭」と「豕」と「豸」と「象」、の各字の共通点と相違点を比べると、象形と言われる字も意味を持つ部首の複合字ではないかとの疑いが生じます。
 そこで特に象形とされる動物に関係する字達を強引に分解して共通な「ク」を取り出し、「ク:=動物」という意味を持つ部首と仮定します。この仮定が「動物に関係ない文字」でも通用す

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