決断をするときに大事なこととは?384万円の借金をして得た学び。
最近は高校生の進路選択に関わるお仕事もさせていただいているので、自分自身の高校生時代のことを振り返ったりしています。
ちょっと苦い経験ではありますが、その中の1つのお話をしようと思います。
ちょっとインパクトのある金額ですが、私は大学に進学するときに4年間で384万円の奨学金を借りました。
奨学金ですが、現実は「借金」なのであえてそう書きました。
当たり前ですが、借りる時はいいけれど、返すのは大変だからです。
大学に進学するまで
私は学校が大好きで、先生が大好きだったので、小学生の頃から教員になる、そのために大学にいくと決めていました。
家庭はそれほど裕福ではありませんでしたが、親も私が勉強を頑張っていること知ってか、大学には通わせるつもりで頑張ってくれていました。
高校は公立の進学校に無事に合格。
(金銭的余裕はなかったので、私立の学校に受かったとしても通わせることはできないからと、滑り止めで受験すらさせてもらえませんでした。
この当時のエピソードは、今考えても恐ろしい!と母と笑いのネタにはなってます)
私の住んでいるところでは1、2を争う進学校だったので、入学と同時に京大を目指すことが前提。
少なくとも4年制の国公立大学にいくように授業は進んでいきました。
校訓の1つは「文武両道」
本当にそれを体現するように、勉強も部活も全力で取り組み、大変な面もたくさんありましたが、今振り返っても高校生活はとても楽しいものでした。
いよいよ受験。
進路選択について考える時に、ふと「このまま学校の先生になったら、一生学校やん」と考えてしまったのです。
今まで何の疑いもなく教員になると決めて周りにも宣言していたのに、急に迷い、そしてじゃあ何がやりたいの?が分からなくなってしまったのです。
むさぼるように、お仕事図鑑のようなものを読み漁り、とにかく誰かの役には立ちたいからと、看護師さんの体験に参加してみたり。
それでも何かしっくりきません。
けれど、同時に、自分は世の中をまだ知らないから、やりたいことが分からないだけで、もっと視野を広くもてばいろいろな仕事が世の中にはあるかも、そう思いました。
けれどリミットはせまっています。
受験する大学、そして学部を選ばなければなりませんでした。
進学校という環境だったこともあり、進学をしない選択をする子は学年で5人もいないぐらいで、何をやるのか明確には分からないものの、大学にいかない選択は当時の私にはありませんでした。
「大学に通いながら考えよう」
そんなあやふやなままで受験。
背伸びして、ただ憧れだけで受験した国立大学は見事に不合格。
私は浪人することになります。
1年の暗黒期を経て、また凝りもせずに同じ国立大学を受験し惨敗。
結果私はずっと親からも避けられていた(笑)私立の4年制大学に通うことになります。
浪人もして、その予備校代も親が捻出してくれたのに、結果私立の4年制大学に通うことになった私。
しかもまだ何がやりかいか明確になっていないから、とりあえずで受けた、自分が心から望んでいない学部。学び。
親に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
奨学金制度があることを知り、大学に通う費用は自分の責任で払うことに決めました。
それが384万円でした。
384万円の借金をして得た学び
前置きがすごく長くなってしまいましたが、ここから得た学びは2つ
1つ目。その選択は自分が心から望んでいることなのか、時間とお金を投資するに値することなのか、決断する前にはじっくり考えることが大事、ということです。
本当に当たり前のことなのに、当時の私はきちんとその意味を理解できていませんでした。
まわりの環境に流されたり、見栄もあったと思うし、ここまで頑張ってきたんだからと何かしらの成果(どこの大学にいくか)を残したかっただけというのもあったと思います。
もちろん、それなりに一般的な大学生活の楽しさはありましたが、何がやりたいのか、結論を4年間先延ばしにしたのは事実。
384万円あったら留学することも可能だったと思うし、もしくは専門学校に通ったり、就職して働きながらスキルを身に付けて、学びたいことが分かった時に大学に通う、色々選択肢はあったのに。
浪人までしてどうしたかったのは、そこまで明確ではなかったと思います。
姉は高校を出て、就職したのですが、自立して自分でお金も稼いで、やりたいと思っていた海外とつながる仕事をしている姿をみていると、就職すればよかったかも、なんて思うこともありました。
そこまで深く考えなくても、と思われる方もたくさんいると思いますが、384万円を自分で返済をしていく中で、やはりその重みを感じたのです。
やってみなければ分からないことも世の中にはたくさんありますが、ちゃんと納得感をもって進んでいかなければ、ただの後悔だけが残ります。
もっと深く、やりたいこと、時間やお金、どんな大学生活を送りたいのか、他の選択肢はないのか。
本当に?
他には?
どうして?
と自分と向き合えばよかったです。
2つ目。私には「●●がない」と手段・方法がないと思わないこと。
手段、方法は探せばいくらでもある、自分の手元にしかない情報だけであきらめないということです。
ここまで話すと、借金までして大学に行かない方がよかったと聞こえるかもしれませんが、もし私が親のせい、環境のせいにして、大学に行かないという決断をしていたら、それはそれで後悔をしていたと思うんです。
自分で責任をもつ。
この決断をしたことで、誰のせいにもせずに、自分でこの決断をしてよかったと思えるようにしていくしかないと腹をくくったわけです。
384万円は自分の未来への投資の金額。
大学に行ったからこそ、経験できたこと、出会えた人もいるし、見えた景色もある。
今の自分が当時の私に戻ったとしても、同じ決断をするんだろうな。
ただ1つ目に書いた通り、本気で行きたい、ここでこれを学びたいと思えるところにいくかな。
ちゃんと本気で探したり、話し合ったりすれば解決策はみつかることもあるし、手段・法だってある。
もしこの経験を今の高校生に伝えるとしたら、ここも絶対お伝えしたいなって思ってます。
もし、今これをみてくださっている人の中に、何か自己投資しようと思っているけど、踏み切れない人がいるとしたら、お金はいつか返ってくるけど、時間は取り戻せないよということをお伝えできればなと思いました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
裕福な方ではない
大学にいくことを反対
そんなことを気にせず、「親の力でしょ」なんて卑屈になっていた時もありました
まわりのせいにしていたら、現実は何も変わりません
だから
自分がいつでも経済的に自立しているモチベーションになっているのは、旦那の稼ぎがとか、
誰かの役に立ちながら、自分で人生の選択肢をもちたいから、仕事はそれを支える1つであると思っています
2つの学び
周りに流されず
環境のせいにしない
できる方法を考える
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