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【観劇感想】演劇の毛利さん-The Entertainment Theater vol.0-音楽劇「星の飛行士」を観て

誠に恥ずかしいことながら、「アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ」の作品を真面目に読んだことが無かったのです。「星の王子さま」もタイトルとイラストは覚えている程度でした。

本作品を観て、なんと暖かい作品なのかと思いました。「星の王子さま」が愛される所以を初めて知ったような気がしたのです。そして、「夜間飛行」で知る孤独が何処か美しく感じました。子どもから大人になること。子どものままでいること。夢を持ち、孤独を知り、愛を知った人生を彼と共に振り返る。どちらかというと、私自身未だに、どうして大人は!と思ってしまう質だったので、この作品に出会えて本当に良かったと思うのです。決して、楽なことだけでは無い。それでも、私も彼のように生きてゆきたい。そう感じる事だけで、明日が少し綺麗に見える。そんな気がする作品でした。毛利さんのつくられる作品の生きることや夢を描く事への葛藤とその終焉の仕方が私はとても好きなのだと改めて思いました。


以下公式ホームページ


以降ネタバレ注意

冒頭、彼が飛行機に乗って叫ぶ。その強さに、どうかその願いを叶えてあげたいと願ってしまう力があった。風を切り抜け、前へ進む姿は力強く後退など考えていないようだ。

飛行機に乗る彼は、エンジンによる振動と風を受けているように見えたのが、演劇って面白いなと感じたシーンでもある。

そして次にでてきた彼は、キラキラとした穢れを知らない少年のようだった。飛んで、跳ねて。心のままに楽しむ事を疑う事がない。そんな、少年がそこにいたように感じる。無邪気さが、私には眩しく感じ、大切にしまい込みたくなる。

星の名前を語る登場人物達は、それぞれ個性豊かで可愛らしい。そんな彼らと無邪気に戯れる姿も愛おしかった。

星の王子さまは、可愛らしかった。飛行士が王子さまに優しく接する姿に素敵な人だと感じた。

「命をかける価値があるもの」=「夢」

それは、キーワードとして私の胸にも刻まれた気がした。

友人だと語る彼は、最初からサンテグジュペリが答えを見つけることを望みつつ、その時を少しでも引き伸ばしたかったんだろうか。戸惑う手のようにみえた。


ファビアン……

夜間飛行のライティングが美しい。ぜひ、観て欲しい。闇の中の光は、照らしてくれる事もあれば、闇を深くする事もあるかのようだ。

ファビアンの最期。ファビアンが、死を覚悟して機体を上昇させたそこには、美しい星々が煌めいていたのだろう。飛行機に、乗らなければ見ることのできない景色であろうし、絶望的な暗闇の嵐の中にずっといた彼にとって、星の光はとても明るく美しく映ったのではなかろうか。それ故、余計に切なくなってしまった。そして、皆を導かなくてはならないリヴィエールもまた、見ていて苦しかった。リヴィエールは決して人の心のない人間ではなかった。ただ、やらねばならぬ、立つべき位置に立つべき人間として居ることが出来る人だった。生半可な気持ちではない彼の覚悟は、格好良く見えてしまう。それが、良いのか悪いのか私にはわからないが、真っ直ぐに果たそうとするリヴィエールだからこそ、その事に気付いたらついていきたくなる。命を預けるに値する行為をしていると感じることが出来そうだ。リヴィエールさん、歌もすばらしい。ロングトーンがキレイなので見てほしい。リヴィエール推し。

終盤

好きですとも。

なんだろうな、この曲を聴くだけで身体がぐぐぐっと感動する体質になったかのようだ。

とりあえず、本当に良い……。

ここからは、より感情のままに書き殴るターンです。

勝吾さんって、何なんですか?!素敵すぎる……。

ピカレスク系と言いますか、企んでたり、所謂、「悪」と捉えられそうな役をやっているときのあの悪巧みしていたり、どこか一線をこえた感じの演技と、子供と言いますか、純粋な気持ちを持っている姿?と言えばいいのですかね、守ってあげたくなるような無垢さ?疑う心を知らない感じ?をめちゃくちゃ感じるときがあって、観ていてドハマりしてしまう。キラキラの笑顔たまらない……。

その、気持ちだったり表情を引き出す事が出来る勝吾さん自身もまた、素敵だなぁと思ってしまいます。

劇中で、大人の自分を知っていく過程で、精神年齢が上がっていくようにみえるのは私だけじゃないって思っていいですか😭いや、子供を持ちつつ大人を知るというのが正解でしょうかね?精神年齢というと、誤解を生みそう、、、ううん。うまく伝えられないのですが、この作品、空っぽなところから、色々と、中身が詰まって、星から見守る人になり得る過程がすごく好きです!出来事が心を変えると言いますか、出会いを経て変化していく体験をしている気持ちになる!

勝手な思いですけど、勝吾さん自身も声や声質と言えばいいんですかね?を武器として利活用されているなと思ってて、コントロールがすごいなぁと感動しています!お声が好きです……

わぁぁっ(あふれる気持ち笑)

本当に好きです!


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以下は、原作小説「夜間飛行」の感想


追記

音楽劇なのに、歌について何も言ってないじゃん!と思いまして、書くのですけど、最高でした〜!

音楽の良さを使っている気がします!そして、使えている気がする!メインテーマと言っていいのかわからないですが、冒頭と最後で同じ曲を少し変えてやるのは本当にずるいなぁ……好きです!

あと、言わずものがなでも良いかなとも思いましたが、皆さんのビジュが好きすぎて、ブロマイド買える状況だったら全部買ってたぞ!と思いましたね……笑

勝吾さんの好きポイントはもはや全部なので、あれですけど、何かを感じた1つの表現に対して裏側と言いますか、うちに秘めたる様々な想いがありそう!という時と、例えば、最高!!!だけで心が詰まってそうな時があるように見えるのも、生きている感じがして好きです!!

最後のカテコのありがとうございましたを言う表情も好き!!!