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ラマダン=いつもより少しだけ優しさ倍増で過ごすと吉。

ラマダンはGivingの精神で過ごす時。ビジネス界も、普段よりも人間味を増し、心通わせ、良縁が熟す時。いつもより少しだけ優しさ倍増をこころがける。それは、日本のお正月を迎える前の、年末の過ごし方と似ているかなと思います。


取引先の方が「ラマダン カリーム」のメッセージカードと共に、デーツやお花を持って会いに来てくれたり。患者さんが、コーヒーを淹れて水筒に入れて持ってきてくれたり。同僚のお母様がケーキを焼いてくれたり。


ラマダン中の待合室は、思わずロウソクの灯をつけたくなるような、温かい雰囲気に溢れています。

オフィス内でも、普段の生活とは少し異なります。
具体的に何が違うのかを6項目にまとめました。

ラマダン中と普段との違い。

  1. 労働時間の短縮:UAEでは、国の労働法でラマダン中は労働時間が2時間短縮されます。宗教や断食をしているしていないは問いません。仕事の進捗状況は、普段通りにはいかないので、チームの連携と量より質の向上が求められます。

  2. 業務時間が様々:ラマダンの業務時間は会社ごとに異なります。例えば同じ銀行でも、支店により営業時間が様々です。事前に取引先の業務時間を確認し、担当者の勤務時間を調整する必要があります。

  3. ラマダン後は、イード(お正月の様な祝日)が続きます。日本の年末年始時の就業時間の様に、会社によって様々ではありますが、公共機関は休みが続きます。書類申請にはいつもより時間がかかりますのでご注意を。

  4. オフィス内での気持ちの配慮:特に大きな事ではないですが、一緒に働く人同士で「気持ちの配慮」があると嬉しいと思います。例えば断食中は香りや音に敏感になりやすいので、香りの強い食事の時は控室で。お祈りの時間の時は、大きな音で音楽をかける事や、話しかけたりはせず、そっとしておいてください。ただそれだけで、十分喜ばれると思います。

  5. 喧嘩や悪口、嘘はご法度です:ラマダン中は断食をする事が目的ではありません。善良である事が大切です。普段よりも喧嘩や悪口、嘘や声を荒げる事のなきよう、平穏無事に過ごせますように努めてください。

  6. 子供やご年配の方、ケガや病気、妊娠中や生理中、また旅行中に断食をする義務はありません。自身の健康状況を見て、後で断食する事で埋め合わせをすることもできます。もし食べている人がいても、何か理由があるのかもしれません。特別視するのではなく、そっとしておく、見守る、これが一番ありがたいのではと思います。


いかがでしたでしょうか。少しだけやさしさ倍増で過ごすこと、たったそれだけで、異なる文化の人達とも、ビジネス上でも、気持ちを通わせるきっかけになると思います。今日もいい一日になりますように。