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入院セット

母がスーパーのトイレで倒れて
緊急搬送されたのはちょうど1週間前の月曜日
脳幹出血で意識がなく年齢から言っても
回復の見込みは薄い
ところが母の生命力はすさまじかった
驚くべきことに翌日意識を取り戻し
今日一般病棟に移らせていただくまでに
もちろんおおきなおおきな障害は残る
身体的にはまだまだ動けない
痰は吸引しなければならない
嚥下障害もあるもちろん記憶障害も
これからが大変だ
でも、この入院は
20年前の主人の母の入院時と比べて
ほんとうに精神的肉体的な負担、不安が
ほんとうに少ない
その一つの理由が入院セットの存在
母が倒れたからすぐ病院に来てほしいと
連絡があったとき
職場や妹への連絡をしつつ着替えをしながら
悲しいかな、この10数年、多くの身内親戚友人の
入院、施設への入所を体験したわたしは
現金とともに新しいバスタオル2枚
ティッシュボックス、マスク10枚
手荷物に詰め込んでいた
あれもこれも
でも意識が戻るまでは
歯ブラシやコップやカトラリーはいらないはず
パジャマもICU出てからだろうし
などと考えていた
印鑑も持っていこうと思っていたのに
慌てて忘れてしまう

でも結果、必要だったのは
忘れていった印鑑とマスクだけで
バスタオルやティッシュは必要なかった
いえ、入院にはそれらは必要なのです
だけど必要なものすべて
今はサブスク
入院セットを申し込むと
もちろん費用はかかるのだけれど
定額でみんなレンタルできる
あぁ有難い
洗濯に通わなくてもいい
重たいおむつを抱えて届ける必要もない
主人の母の時は…
そのときのことはまた
おいおい書いていくことにしよう
これから始まる母の介護の日々に
疲れたとかいやだとか思う前に
以前のことを思い出して記録しておけば
あの時に比べればずっとラク、と
思えるはずだから





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