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海へ還る日

伊与原新さんの 短編集 八月の銀の雪 収録の一篇
文庫本の表紙は表題作でなくこの作品のイメージ

この地球で進化してきた悟性や意識には、二つの高い山がある。
ヒト山とクジラ山です。ヒト山ってのはもちろん、
人間を頂点とする陸の世界の山。
クジラ山はクジラやイルカが形作る、海の世界の山です。
どんな山か、その高ささえわかりません。でもたぶん、
その頂上には、ヒト山とは全く違う景色が広がっている。
人間は五感を駆使してインプットした情報を発達した脳で統合して、
即座にアウトプットする。言葉や文字、道具技術を使って、
外の世界に働きかける。ヒトが発達させてきたのは、
いわば外向きの知性です。
一方、光に乏しい海で生きるクジラたちは、おもに音で世界を構築し、
理解している可能性がある。文字や技術を持たないので、
外に向かって何かを生み出すこともほとんどありません。
だったら彼らはその立派な脳を、膨大な数のニューロンを、
いったい何に使っているのか。もしかしたら彼らは、
我々とは違って、もっと内向きの知性や精神世界を
発達させているかもしれないということなんです。
私なりの言葉で言うと、クジラたちは、
我々人間よりもずっと長く、深く、考えごとをしている。

ところでこの短編にも出てくる
ザトウクジラの歌、で
思い出すのはこの映画
TVシリーズも大好き
新作映画のスタートレックも
前シリーズファンがみても
いうことのない出来
この作品はTVシリーズの
オリジナルキャストによる映画
何十年も前の作品だけど

スター・トレック4 故郷への長い道


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