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指示は形容詞、形容動詞をつかわないようにする

事務所の業務効率化を上げるため、業務のコア、ノンコアの業務分類、そしてノンコア業務については、誰でも直ぐ取り組めるようノンコア業務工程の可視化つまりハウツーを作ることにした。

今回は、その一過程「法務局への申請及び完了証等還付用の発送返送の用意」。
封筒宛先書くだけ、とおもわれるかもしれないが、さにあらず、送付先の法務局はその都度異なり数多あり、申請書に添付する書類と原本還付書類も都度異なる。原本還付するにも写しをとり押印記名しなければならない。例えば代理権限証明書は毎度写しをとる、と決まっていれば良いが、これも申請内容に応じ都度変わる。

このマニュアル作成を受け持つのは、今までとかけ離れた職歴を持つ新人君。戸惑うだろうし、本旨理解や添付書面の把握も大変だろう。

さてさて、
指示を与える側として、つい「きれいに」「早目に」「ミスがないように」
と言いがちだが、これに私は一考ある。自己の教員時の経験からだ。

元気一杯の3年A組での授業のことだ。この日、隣のB組も同じ英語となり、試験対策としてリスニングテストがあった。
冒頭のクラスの挨拶で「今日は静かにしようね。」と話す私。単語の発音練習や音読、場面場面の会話の練習に活気ある雰囲気で取り組むA組さん。すぐ「何でー」「黙ってるのつまんなーい」「また英語の歌歌いたーい」。うむうむ、元気だし、なめられてるし、中々静かにならない。
ここで
「隣のB組さんがこれからリスニングテストなの。だから今日はカンバセーションは無し。声や音を出さないようしたいの!協力して。」。
皆いい子たち
だいぶ静かになる。
なぜ静かにしなくてはならないか理由を伝えれば、自ずから理解して
行動してくれる。

さらに、
「一緒にリスニングが聞こえるくらいにしよう。耳すまして聴いてみようよ。」
動かした椅子の音が聞こえる位に静かになった。

本当にいい生徒達ばかりで、今思い出しても可愛くてありがたい。


「静かに」では、一人ひとりおもう「静かさ」が違う。
「気を付けて」では、何に気を付けるのか分からない。
「しっかり」では、綺麗な字を書くのか、大人しくしてるのか、そして見直しは一回なのか、全部見直しなのか、どこをするのか分からない。どこまで終ったら報告するのか、持ってくるのか声掛けるのかも分からない。

指示するときは、形容詞や形容動詞は相応しくないことが多い。
求める業務が出来るようなるまでは、目的と具体的工程、留意点、完成形を伝えるべきだ。そうすれば褒めるところも具体的に挙げれる。何か一つでも褒めることが出来る。
曖昧な説明を与えておいて、提出されたものに文句を言ってはいけない。


加えて、「伝えた」と「伝わった」も大事だ。


指示したものの結果は、自分の結果なのだ。


さあ、新人君とのハウツー作成、どんな出来映えとなるか楽しんで進めていくぞー

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