パパとママに生まれて初めてもらった何よりも大切なプレゼント。それというのは私自身この"名前"なんだな。この世に数ある魅力的な漢字という文字の中から選び出されたこの2文字のセンスとその並びも、音の響きも。有難い事にそれらを褒めてもらえる機会も多く、私自身心の底から愛していて、すごくお気に入り。それからこの名前を名付けてくれた理由も。理由についてここでは敢えて綴らないけれど、紛れもなくパパとママの2人の"好き"が詰まっているもの。

そんな私の名前に含まれている漢字のひとつ、"月"にはいつも何か感じるものがある。空に浮かぶ月を見る度どこか親近感を感じるし、街に溢れている物達の中に月を見かける度、思わず手に取り、眺めてしまったり。誰かが言っていた愛を伝える言葉の比喩表現「月が綺麗ですね」なんて私のために作られた言葉なのではないかとか思ってしまったり。うん。それは言い過ぎ。

いつだったか、なんでだったかはもう忘れちゃったけれど、ある時とてつもない不安を抱え悩み、自己嫌悪に陥っていた時にふと思った事があった。名前の通り、太陽のような私を輝かせてくれる存在が側に居てくれない限り私自身は月のように輝くことは出来ないのか。冷たい夜にただ風の流れに身を任せているだけの中身空っぽで軽い奴のくせに、途端に私の全てを遮ってしまう雲のような邪魔者が入る度に、私は輝くことを許されないのだろうか。ある時あのいつも私に光を与えてくれるかけがえのない存在ですらも塞がれてしまう様な何かが襲いかかって来た時、私が代わりとなり自ら光を放つ存在にはなれないのかなあって。

あながち間違いではない気がする。この世はそう上手くいかないって分かっているし、知っているし。でも私は年を経て今となり、月だからこそ素晴らしいこと、月だからこその魅力に気づけるようになった。月に誇りを持てる様になった。そしていつでも光り輝く太陽のような存在である貴方に感謝の気持ちを忘れないで生きるという事を知った。

今日も貴方のおかげで輝けている。日々少しずつ形を変えながら、不規則ではあるけれども。今日もあの子のために、受け取った光を大事に、一粒も取りこぼさない様に、生きていく。

私がひと月の中で1番輝ける日。その時貴方は私のことをちゃんと見てくれていますか?はたまた、なんともロマンティックで神秘的なあの言葉を今隣に居る大切な彼女に伝えていたりするのですか?

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