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婚活イベントで自分のことより人をくっつけてしまった女の話〜後編〜

高津宮での婚活イベントから約1ヶ月後、
遂に着物女子と着物男子を引き合わせ。

いざ3人で食事。私と着物男子がテンポの良い会話を進めながら、着物女子がそれに笑う。私、話しを振る。といった構図が出来上がり、場は和やかな雰囲気に。

当時私は、滝行との出会いもあり、滝行がいかに素晴らしいかを話していると着物女子が興味を示しまして、
行きたいと。

着物男子にも同じ様な話をした時には全く興味を示さなかったにも関わらず、着物女子が行くなら。と。

その時に思ったんですよね。
あ、着物男子は着物女子、気になってるんだな。と。

話しはトントンと進み、次回3人で滝行しようとなりました。

食事も終わり、着物男子と別れた私と着物女子。
歩きながら、

「いい人だね。いいんじゃない?」

と。彼女は私と着物男子が合うんじゃないかと言い始めたのです。彼女は彼をいいと思わなかったのか?

「んー、でも向こうがその気がないからね」

私はもやもやしながらそう答え、彼女ともさようなら。

彼女に気がないなら、私がんばろうかな…。
ぼんやり考えながら歩きました。


やっぱり好きかもしれない

2回目の集合。

着物男子の運転。助手席には私が座り、滝場に向かいました。前回3人で会っていたのもあり、緊張も解れ終始笑っぱなし。

滝行後は勢いついでに少し足を伸ばして高野山まで行ってしまったほど。
近年稀にみる楽しい時間でした。

会話のテンポが心地よくてずっとこんな感じだったらなって。この感覚はやっぱり好きな感情なのかもしれない…。自分に湧き上がった感情をしっかり見つめました。

終盤になると後部座席に座っていた彼女が身を乗り出し、運転席のヘッドレストに腕を回したんですね。

え?っと思いましたけど、それくらい慣れてきたんだなって。

ちょっと気になったんですけど、まぁまぁまぁまぁと、
今考えれば女のカンだったのでしょうね。

また2週間後、奈良の呼ばれないと行けないと言われる
「玉置神社」へ(写真)行く約束をして別れました。


女のカン的中

3回目の集合。待ち合わせのコンビニの駐車場。
2人はすでにいました。慣れた手付きでトランクを開ける着物女子。

あれ?この間まで助手席にも座らなかったのに…
なんか慣れてない?

思ったのも束の間、
そう、助手席に座らなかった人が、
何も言わずに、スッと助手席に座ったのです。

え?何?この感じ。

そして出発し始めると車内異様な空気感。
2人とも沈黙。
耐え切れず
気づかないふりをして口火を切り、話し始めました。

数時間後、玉置神社へ着くと、
着物女子の口数が少ない。
そして明らかに様子がおかしい。
私が着物男子と話しているとその場からいなくなってしまう。

モヤモヤしていたものが少しずつ大きく黒くなっていくのを感じながら、平静を装う私。

参拝後、縦1列になって、長く狭い参道を通って帰路に向かいます。着物女子が先頭。真ん中着物男子。後ろ私。
すると、へびが出てきて、彼女が小さな悲鳴をあげたんです。
咄嗟に着物男子は着物女子の腰に手を回して、
「大丈夫⁉︎」

と。あまりにも自然なしぐさに、
この人達は、私が知らない間に会ったんだな。
そう確信しました。

朝のコンビニでの車を乗る時の違和感、
車内の気まずい雰囲気、
参拝中の着物女子の様子、
そして、腰に手を回した咄嗟の行動。

全ての点と点が繋がった瞬間。

思わず後ろで苦笑い。
あー玉置神社の神様が教えてくれたのかな…と。

足取り重く駐車場へ向かいました。

告白

帰りの車中は私も率先して話す気になれず、
無言が続きました。

朝待ち合わせたコンビニに到着。

すると、着物男子

「実は先週から付き合ってるんだ」

覚悟していた言葉ではあったものの、やっぱりきたか…

おめでとう良かったね!
そうだと思った!早く言ってくれたらよかったのに!

そう2人を祝福。
車を降りました。

徳積みというらしい

婚活イベントでお金払って、
私は人をくっつけて。

私は何をやってんだ…。

さすがに泣けてきました。

しかも高津宮は縁結びで有名な神社。

私何キューピッドしてんだ…。

人のことしてる場合じゃないじゃんかー私。

家に帰ると、次から次へと涙が出てきました。

失恋の涙なのか、
2人によそよそしくされたこと、
着物女子に負けたこと、
そんなプライドが傷ついたからの涙なのか、
情けなさからくる涙なのか。

とにかく訳がわからないぐちゃぐちゃな気持ちに
ぐちゃぐちゃに泣きました。


後日この事をある神仏に精通している人に話すと、

「徳積みしたからいいんだよ!」

と言われ、少し気が楽になったんですけどね。

随分ハードな徳積みしたなぁと思います。

壮大な徳積みプロジェクトの発端は高津宮。

もう二度と来ることはないと思っていた神社に再び足を踏み入れたことは感慨深く、
上書きされたなぁと。ちょっと微笑んだりして。

付き合ってるんだの告白された後、
車を降りて間もなく、
私は3人のグループラインにお祝いメッセージを改めて送り(どこまでいいやつなんだ私)脱退。
2人との各々のラインも、電話番号も全て消しました。
(潔い)

2人がその後、結婚したのか、それとも…。
それは分かりません。

今でもチクッとなる思い出です。
あの時の徳積み、おっきくなって帰ってくるかなー⁉︎
帰ってきてー‼︎

と、最後に本音を叫んで終わりたいと思います。

あの時の徳積みだ!というのが来たら
またこちらでご報告させてください。

前編、後編共に読んでくださり
ありがとうございました!
あの日の私が報われます笑

本当にありがとうございました😊


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