【立秋の食養生】夏の養生を続けて/余分な熱や湿を取りましょう
暦の上では「秋」の始まりとはいえ、
残暑が厳しいこの頃ですね。
体が重くだるかったり、
胃腸が疲れていたりしませんか?
夏の養生を継続し、
体が疲れたら睡眠をとり、
胃腸が疲れたら消化の良いスープを
とるなどして、
この時期を少しでもご機嫌に
過ごしていきましょう🌈
●「むずかしそう」と思われがちな薬膳へのハードルを下げ、みなさまの元気の土台づくりに貢献することを願い、大部分は無料で読めます。(字数がいつもよりも少ないので、今回200円です)
●有料マガジンをご購入いただくことで、全記事を全文読めます。
食材の選び方や、すぐに手に入る身近な食材でできるレシピが有料です。
●このシリーズについてや、
植木もも子さんプロフィールやサイトマップにつきましては
まずはぜひ下の記事をご確認くださいますと幸いです🍀
食でココロとカラダの不調を癒やす【二十四節気の食養生マガジン】サイトマップ
🌈「立秋」の時期の薬膳について、
養生について、
もも子先生に伺います!
Q.立秋ですが、まだまだ暑さは続きますよね…
そうですね。
立秋を迎えますが、
暑さはまだまだピークのままですね。
ですが、季節のあいさつも
残暑見舞いに変わる時。
朝晩の風に、
徐々に秋の空気を感じられるように
なってきますね。
とはいえ、立秋といっても、
秋の気候はまだ遠いので
今はまだ夏の養生を継続しましょう。
この時期は7月からの湿熱が体にたまり、
脾胃も冷たいもののとりすぎで疲れています。
まずは
脾胃を疲れさせないように
消化の良いものを食べつつ、
体の余分な「湿」と「熱」を
外に出していきましょう!
Q.余分な「熱」を外に出すには、どうすればいいのでしょう?
身近な食材で、
「湿」や「熱」を外に出す作用のものがありますよ😊
まずは、「熱」について。
体に不要な熱は、この時期は
「苦味(くみ)」をもつ食材や、
「寒性(かんせい)」の性質をもつ食材で、
外に出します。
Q.「苦味(くみ)」は、苦い味のことですか?
そうですね。
「苦い味」、なのですが。
舌で感じる味だけではなく、
その味がもつ効能もなんとなくイメージできると
いいですよ。
苦味は「五味」のひとつ。
舌で感じる味だけではなく、
その味がもつ効能・作用で
5つに分類されています。
五味には、
酸味、
苦味、
甘味、
辛味、
鹹味(かんみ/しおからい味)があり、これに
淡味(たんみ)が加わることもありますよ。
【苦味】
苦い味。排泄作用や体の中の余計な水分を取り除く効能を持つ。便秘、むくみの解消や咳、ぜんそくの改善に役立つ。熱を取る作用も。
<『薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖』西東社より引用>
苦味の作用としては、上記のように
記載されています😊
Q.寒性というのは、体を冷やす性質のことですよね?
そうです。
性質も、5つに分類されていて、
「五性」と呼ばれます。
寒性(体の熱をおおいに取る、冷やす)
涼性(体の熱を穏やかに取る)
平性(冷やしも温めもしない。いろいろと組合わせやすい)
温性(体を穏やかにあたためる)
熱性(体をおおいにあたためる)
寒性は、
体の余分な熱を取る作用が最も強い性質のことです。
夏のこの時期にぴったりですね。
ただし、なんでもバランスが大切です。
暑いからといって寒性の食材ばかりを食べ過ぎると、
脾胃など内蔵が冷えてしまって、
却って不調を招くので、
「ばっかり食べ」はしないでくださいね😊
Q.具体的な食材を教えていただけますか?
苦味も、寒性も、両方もっている食材では、
にがうりがあげられます。
ゴーヤですね。
にがうりは、体の余分な熱を取る作用にすぐれていて、
解熱や熱中症の予防に効果的だとされています。
目の充血や、口の苦味も改善してくれますよ。
あまり身近ではないかもしれませんが、
アロエも、苦味&寒性の食材。
暑さによるイライラやめまい、にきびなどを改善
してくれたり、健胃効果も高い食材です。
ただし、にがうりなど苦味&寒性の食材は、
それほど身体に熱が溜まっていない方、
脾胃の機能が弱っている方には強すぎる食材なので、
たとえば、
とうがん
きゅうり
などに置き換えるのがおすすめです😊
とうがんは寒性ですが、
甘味&淡味の食材です。
きゅうりは、涼性の食材。
甘味をもつ食材です。
Q.「湿」を出す食材も、おすすめを教えてください。
「湿」を出すためには、
とうがん、きゅうり、ナス、トウモロコシ、スイカ、メロンなど
利尿作用のあるものがおすすめです😊
また、むくみが強い方には、はと麦もおすすめ。
これらのものは、
要らない水分を出して、
体の中で「津液」も生み出します。
「津液」は、
血液以外の体液のことでしたよね。
(「津液」については、
▶こちらの記事 をご参照ください)
汗で、身体に必要な「津液」やミネラルが
失われやすいので、
食材からとりいれる必要があります。
飲み物ばかりから水分をとっていると、
体内に余分な水分がたまってしまいます。
上記の食材は、
体内の余分な水分を出しつつ、
津液を生み出し、
体内の水分代謝、
バランスを保つ効果がある食材なのです。
この時期は、
揚げ物やバーベキューといった調理法が
よく用いられますが、
これは熱のエネルギーが強く、
水分を保持しない調理法で、
実はあまりおすすめはできません。
こうした調理法のものはほどほどに😊
脾胃の調子が低下気味の方は、
お粥や、スープなど、
消化が良く、吸収しやすい調理のものをおすすめします。
また、この時期は
苦味や寒性、涼性のものが良いとはいえ、
そればかり食べていると冷えの原因に。
やはりバランスが大切です。
「ばっかり食べ」はせず、
いろいろな種類の食材をバランス良く
組み合わせてくださいね。
まとめ
立秋とはいえ、まだまだ暑さが厳しい時期。
夏の養生を継続します。
苦味をもつ食材や、
寒性・涼性の食材をとりいれ、
体内の余分な「湿」や「熱」は排出しましょう。
ただし、「ばっかり食べ」は、いけません😊
いろいろな食材を食べることを心がけてくださいね。
参考文献
『増補新板 薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖』西東社
『体質&症状別 40代からの不調に悩み女性のための食べ合わせの本』日東書院
(いずれも 喩静・植木もも子 共著)
『絵で楽しむ 日本人として知っておきたい 二十四節気と七十二候』KADOKAWA
ここからは、有料です。
にがうり、とうがん、きゅうりの性質や味、主な効能、
「湿」を取り除く食材について、
のぼせや暑さで疲れているときに
おすすめの、
「ニガウリのおかか和え」のおいしい作り方
のレシピをお伝えします!
===============
「赤しそ酢」はもう作りましたか?
健康を維持する調味料として、
長期保存ができます。
赤しそがまだ手に入れば、
作っておきましょう。
毎日すこしずつとりいれることで、
ご自身やご家族の健康に役立てられます😊
植木もも子さんのkindle本を
ぜひご覧になってみてください🌈
ここから先は
¥ 200
最後までお読みいただきありがとうございます。いただいたサポートは、他のクリエイターさんへのサポート及び、息子たちとの”寄り道アイス”に使いたいです。