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【立秋の食養生】夏の養生を続けて/余分な熱や湿を取りましょう

暦の上では「秋」の始まりとはいえ、
残暑が厳しいこの頃ですね。

体が重くだるかったり、
胃腸が疲れていたりしませんか?

夏の養生を継続し、
体が疲れたら睡眠をとり、
胃腸が疲れたら消化の良いスープを
とるなどして、
この時期を少しでもご機嫌に
過ごしていきましょう🌈

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🌈「立秋」の時期の薬膳について、
養生について、
もも子先生に伺います!

Q.立秋ですが、まだまだ暑さは続きますよね…


そうですね。

立秋を迎えますが、
暑さはまだまだピークのままですね。

ですが、季節のあいさつも
残暑見舞いに変わる時。
朝晩の風に、
徐々に秋の空気を感じられるように
なってきますね。


とはいえ、立秋といっても、
秋の気候はまだ遠いので
今はまだ夏の養生を継続しましょう。

この時期は7月からの湿熱が体にたまり、
脾胃も冷たいもののとりすぎで疲れています。

まずは
脾胃を疲れさせないように
消化の良いものを食べつつ、

体の余分な「湿」と「熱」を
外に出していきましょう!

Q.余分な「熱」を外に出すには、どうすればいいのでしょう?

身近な食材で、
「湿」や「熱」を外に出す作用のものがありますよ😊

まずは、「熱」について。

体に不要な熱は、この時期は
「苦味(くみ)」をもつ食材や、
「寒性(かんせい)」の性質をもつ食材で、
外に出します。

Q.「苦味(くみ)」は、苦い味のことですか?

そうですね。
「苦い味」、なのですが。

舌で感じる味だけではなく、
その味がもつ効能もなんとなくイメージできると
いいですよ。

苦味は「五味」のひとつ。

舌で感じる味だけではなく、
その味がもつ効能・作用で
5つに分類されています。

五味には、
酸味、
苦味、
甘味、
辛味、
鹹味
(かんみ/しおからい味)があり、これに
淡味(たんみ)が加わることもありますよ。

【苦味】
苦い味。排泄作用や体の中の余計な水分を取り除く効能を持つ。便秘、むくみの解消や咳、ぜんそくの改善に役立つ。熱を取る作用も。
<『薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖』西東社より引用>

苦味の作用としては、上記のように
記載されています😊


Q.寒性というのは、体を冷やす性質のことですよね?

そうです。

性質も、5つに分類されていて、
「五性」と呼ばれます。

寒性(体の熱をおおいに取る、冷やす)
涼性(体の熱を穏やかに取る)
平性(冷やしも温めもしない。いろいろと組合わせやすい)
温性(体を穏やかにあたためる)
熱性(体をおおいにあたためる)

寒性は、
体の余分な熱を取る作用が最も強い性質
のことです。

夏のこの時期にぴったりですね。

ただし、なんでもバランスが大切です。

暑いからといって寒性の食材ばかりを食べ過ぎると、
脾胃など内蔵が冷えてしまって、
却って不調を招くので、
「ばっかり食べ」はしないでくださいね😊



Q.具体的な食材を教えていただけますか?

苦味も、寒性も、両方もっている食材では、
にがうりがあげられます。
ゴーヤですね。

にがうりは、体の余分な熱を取る作用にすぐれていて、
解熱や熱中症の予防に効果的だとされています。
目の充血や、口の苦味も改善してくれますよ。

あまり身近ではないかもしれませんが、
アロエも、苦味&寒性の食材。
暑さによるイライラやめまい、にきびなどを改善
してくれたり、健胃効果も高い食材です。

ただし、にがうりなど苦味&寒性の食材は、
それほど身体に熱が溜まっていない方、
脾胃の機能が弱っている方には強すぎる食材なので、
たとえば、

とうがん
きゅうり


などに置き換えるのがおすすめです😊

とうがんは寒性ですが、
甘味&淡味の食材です。

きゅうりは、涼性の食材。
甘味をもつ食材です。


Q.「湿」を出す食材も、おすすめを教えてください。

「湿」を出すためには、

とうがん、きゅうり、ナス、トウモロコシ、スイカ、メロンなど

利尿作用のあるものがおすすめです😊

また、むくみが強い方には、はと麦もおすすめ。

これらのものは、
要らない水分を出して、
体の中で「津液」も生み出します。

「津液」は、
血液以外の体液のことでしたよね。

(「津液」については、
▶こちらの記事 をご参照ください)


汗で、身体に必要な「津液」やミネラルが
失われやすいので、
食材からとりいれる必要があります。

飲み物ばかりから水分をとっていると、
体内に余分な水分がたまってしまいます。

上記の食材は、
体内の余分な水分を出しつつ、
津液を生み出し、
体内の水分代謝、
バランスを保つ効果がある食材
なのです。


この時期は、
揚げ物やバーベキューといった調理法が
よく用いられますが、
これは熱のエネルギーが強く、
水分を保持しない調理法で、
実はあまりおすすめはできません。

こうした調理法のものはほどほどに😊

脾胃の調子が低下気味の方は、
お粥や、スープなど、
消化が良く、吸収しやすい調理のものをおすすめします。

また、この時期は
苦味や寒性、涼性のものが良いとはいえ、
そればかり食べていると冷えの原因に。

やはりバランスが大切です。

「ばっかり食べ」はせず、
いろいろな種類の食材をバランス良く
組み合わせてくださいね。

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まとめ

立秋とはいえ、まだまだ暑さが厳しい時期。
夏の養生を継続します。

苦味をもつ食材や、
寒性・涼性の食材をとりいれ、
体内の余分な「湿」や「熱」は排出しましょう。
ただし、「ばっかり食べ」は、いけません😊
いろいろな食材を食べることを心がけてくださいね。

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参考文献
『増補新板 薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖』西東社 
『体質&症状別 40代からの不調に悩み女性のための食べ合わせの本』日東書院
(いずれも 喩静・植木もも子 共著)

『絵で楽しむ 日本人として知っておきたい 二十四節気と七十二候』KADOKAWA

ここからは、有料です。

にがうり、とうがん、きゅうりの性質や味、主な効能、

「湿」を取り除く食材について、

のぼせや暑さで疲れているときに
おすすめの、
「ニガウリのおかか和え」のおいしい作り方
のレシピ
をお伝えします!

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