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【夏至の養生】湿と脾胃のお話/胃腸をいたわり、梅雨を上手に過ごしましょう/kindle出版のお知らせ

夏至。
自然界では、
一年で最も「陽気」が満ちる時。

短く明けやすい「短夜」に
もっと寝たかったなぁ、
睡眠不足だよ〜
なんて方も多いのではないでしょうか。

これからますます暑く、
湿度も高くなり、
食欲不振、
消化不良などの症状も出やすくなります。

自分ですぐにできる
食養生・生活養生をして
じめじめした時期を
上手に過ごしましょう🌈

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🌈「夏至」の時期の薬膳について、
養生について、
もも子先生に伺います!

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Q.今はどんな時期なのでしょう?

夏至の時期は、
自然界の陽気が最大になります。

ですが、日本は梅雨で曇りや雨が多く、
一年で最も湿度が高い頃。
また、暑かったり寒かったりと安定しないので、
体調管理が難しい時期です。

前回の「芒種」の記事でも触れましたが、
この時期は上手に「湿対策」をすることが
大切ですよ。

「湿対策」。主なものは3つでしたね。

①外からの湿(邪気)をなるべく入れない。
体を濡らしたままにしておかない。


②冷えに注意する
(気温、クーラーなどにこまめに対応できるようにする)


③特に胃腸を冷やさないようにする。
冷たいものを食べたら温かいもので胃腸を温める。

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Q.体に悪い影響を及ぼす「湿」について教えてください

体に悪い影響を及ぼす「湿」は、
「湿邪」と呼ばれます。

「湿邪」は、陰陽でいうと「陰」の邪気で、
体に侵入すると下半身に主に症状が出ます。
(あたたかいものは上に行き、
冷たくじめっとしたものは下に行くイメージ)

出る症状は、
下半身のむくみや冷え、痛み、麻痺など。

また、湿疹というのは湿邪の仕業によると考えます。

「芒種」でも触れましたが、
湿邪が、
「寒邪(かんじゃ)」や「風邪(ふうじゃ)」、
「暑邪(しょじゃ)」と手を組むこともあります。

たとえば、濡れた体や衣服で冷房のあるところにいると
「湿邪」と「寒邪」が仲良く手をつないで
共に体内に入り込み、
かぜの症状だけでなく、関節炎、
リウマチなどにつながることもあるんですよ。

雨の時期は雨に濡れないように、
また、汗をかいて冷房に当たらないように。
タオルを準備して、濡れた体を手早くふいて
「湿」の邪気が体内に入らないように
しましょうね。

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Q.「湿」と関係の深い「臓」のことを教えてください。


五臓のなかで
「肺」は乾燥に弱かったり、
「腎」は寒さに弱かったりと、
それぞれ特徴があります。

「湿」に弱いのは、「脾」。

「脾」は消化器系を司ります。

最近、食欲が落ちていたり、
消化不良で腸の調子がおかしかったりしませんか?

湿度の高い時期は「脾」の機能が低下して、
食欲不振、消化不良などを起こしやすくなるんですよ。

気温が高い時期でもありますが、
なるべく温かい食事をして胃腸を
冷やし過ぎないようにしましょう。

また、「脾」の働きを助けるためにも、
余分な「湿」を体内から出すことも大切。

この時期は「利湿作用」のある食材をとり、
軽い運動などで余分な水分を出すことが
大事になってきます。

ただし、適量な水分は補給しましょう!
飲み水からだけではなく、
野菜や果物から水分をとることも大事です。
夏の時期は特に旬の果物をとりましょうね。

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Q「脾」のことをもう少し教えていただけますか?

「脾」は五臓の中心に位置して、
他の五臓六腑と深く関わります。

「脾」は消化系を司るので、
「脾」の働きが低下すると
栄養がとれず、
体に必要な「気(エネルギー)」や「血」が
作られなくなり

他の五臓六腑を滋養する事ができません。

「脾」は五行の「土」に属します。

「土」に属するものは他に、
「口・肌肉・唇・黄色・甘い・湿・思・
涎・粟・牛・葵・棗」といったものがあり、
互いに関連しています。

たとえば、
「脾」の不調は口、唇、進むと肌肉に出るとされていて、
口内炎や唇周りのデキモノ、
筋肉の軟弱、倦怠感などがあるときには、
「脾」の不調を疑う
んですよ。

梅雨の季節は特に「脾」の機能が低下しやすいので、
冷やさないこと、
消化の良いものをとるように心がけましょうね。


Q.この時期はじめっとしてくるから、
食べ物にも注意が必要ですよね

そうですね。

この時期は食中毒にも注意が必要です。

私は気温が高くなるこれからの時期は
毎朝キッチンでまずやかんにお湯を沸かし
流しや、
三角コーナー、
スポンジ、
まな板などを
沸騰したお湯をかけて殺菌します。

こうするとカビが生えたり、
たわしやスポンジからいやな臭いもしませんよ😊

今の時期はものも傷みやすいので、
保存などにも注意します。

料理の食材には
殺菌作用のある酢の利用がおすすめ
です。

特に生物には注意が必要です。
下処理に酢を利用したり、
酢漬けなどの調理法をとりいれましょう。

しょうが、わさび、からしにも
毒を解毒する作用や
殺菌作用がある
ので
この時期の日々のお料理に
上手にとりいれてくださいね。

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ちなみに、、、今の時期が旬の赤しそ
薬効の高い食材です。

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中医学の古典の一つ『食物本草』という書物には
滞った「気」をくだし、口臭を消し、
汗を出し、胃のつかえをなくし、
便を排出させ、大腸や小腸を通じさせる、
人に禍するする邪気を除く、
そして、
長く服していると心がスッキリして
体が軽くなり、なかなか年をとらない

といったことが書いてあります。

栄養学的にも、
抗アレルギー・抗酸化作用のほか、
香り成分には発汗・鎮咳・防腐作用があることが
知られていますよ。

こんなに薬効のある赤しそですが、
近年は、梅干しや
しそジュースに使われるぐらいになって、
とても残念。

梅干しは塩分が、
しそジュースは糖分が多いし、
加熱して香りが低減してしまうので
もったいない💦

そこで、私が作っているのは
「赤しそ酢」。

赤しそのアクを出して酢で漬け込むだけなので
かんたんにでき、
塩分はほぼ0、糖分ももちろん0。
普通の酢と同様に使っています。
一度作っておけば長く使えますよ。

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実は・・・夏至の本日Kindleで発売!
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赤しそを使った、かんたんに作れる
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まとめ

⭐湿度の高い時期は、体内に「湿邪」が侵入しやすい。雨に濡れないように、また、汗をかいて冷房に当たらないようにご注意を。濡れたらすぐに着替えましょう。

⭐湿度の高い時期は、消化器系に不調が起きやすい。

⭐体内から余分な「湿」を排出する食材をとったり、軽い運動をすることが大切。

⭐食中毒にもご注意を。

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【参考文献】
『増補新板 薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖』西東社 
『食物本草』中国古典新書続編 明徳出版社



このあとは、

🌱体内の「湿」を出す食材

🌱「気」をめぐらせて「脾」(消化器系)の働きを健全にし、「湿」を順調にさばき、「水毒」というむくみやすい体質を軽減する食材

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「とうもろこしの炊き込みピラフ」と
「冬瓜と鶏むね肉のスープ」
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