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隠れネコ派

私は飼い主歴だけで言えば完全にイヌ派だ。
実家で10歳くらいの頃に捨て犬を拾ってきたことから始まり、雑種、柴犬、そして結婚してからも保護犬のももと16年暮らした。
私が結婚して家を出てから、実家ではヨークシャーテリア迎え入れたのだが、その子はやがて産まれた私の娘を敵対視するほどに私を好いてくれた。

ただ、イヌしか勝たん!!というわけでもない。
ネコも可愛くて、よそのネコたちをそれこそ猫かわいがりしてきた。
たまに気持ちよく撫でてくれる人、として認識してくれているネコたちも結構いたと思う。
私も娘も、そして夫もネコ好きではあるのだが、あいにく夫が割と本格的なネコアレルギー(嫌いという意味ではない。咳の発作が出てしまうのだ)であるために、家族として迎え入れることはなかなか難しい。

夫のネコアレルギーが判明したのは、子猫を保護したのがきっかけだった。
夫の仕事場で保護していた子猫は甘えん坊で、夫が作業をしていると、夫の体をよじ登り肩や首にのって眠ってしまうのだが、それがあまりにもかわいらしくて、夫も私もそのままにしていた。
すると、夫が咳をし始めた。
あとから聞いたところによると、夫は薄々自分がネコアレルギーなのではないかと感じていたらしい。顔に近いところで子猫が昼寝をする、という、アレルゲンを直接吸い込んでしまいそうな毎日が続き、咳も酷くなっていったことで、ついに疑いが核心に近づいた。
そこで嫌々アレルギー検査を受けたところ、ばっちり出たわけだ。

そんなわけで、ネコは可愛いけれどネコから癒しをもらうことはあきらめたのだが。
実は私は、何か所か癒し供給スポットを確保している。
そのうちの1か所、友人の家に、用事があって久しぶりに訪問した。用事があってというか、用事を作ってというか…。とにかく最後に会ったのはコロナ騒ぎが始まる前なので、随分と久しぶりだ。
だからネコたちはすっかり落ち着いてじゃれつくこともあまりなくなっていたが、人見知りのない方の子が早速寄ってきてくれて、『撫でていいよ』と鼻を押し付けてくれた。(いや、撫でなさい、だったかもしれない)
ああ、この我が道を行く感じ。我が道を行くけれど、決してコミュ障ではなく、上手に人間の心をくすぐってくる。ネコから学ぶことは多い。

用事ももちろん済ませてきたが、癒しもたっぷり頂いてきた。
最近ざわつきがちだった心も、お陰で少し落ち着いた気がする。
もちろん久しぶりに友人と会ってたっぷり話したことで、リフレッシュできたからでもあるのだけれど(怒られてしまうかな・笑)。

一見イヌ派だけれど、実はネコ派でもあるという話。

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